【この記事の動画を見る】

豪ビクトリア州ヒースコートで最近、59歳の男性が体長180センチ超のカンガルーに襲われた。総合格闘技(MMA)の元トレーナーだった男性は、まるでボクサーのようなカンガルーに立ち向かい6分22秒も格闘、当時の様子を捉えた監視カメラの映像の一部が公開されて注目を集めている。『9News』などが伝えた。

カンガルーと死闘を繰り広げたのはクリフ・デスさん(Cliff Des、59)で、裏庭にいた2頭の飼い犬が激しく吠えているのに気付いて家の外に出ると、約183センチ(6フィート)のカンガルーが愛犬に近づくのが見えたという。

クリフさんは「カンガルーはフェンスの内側にいる犬を引っ張りだそうとしてね。私はなんとか追い払おうと、9メートルほど離れた位置から『シッツッ』と叫んでみたけど動じる様子はなかった。それでさらに近づくと、カンガルーが後を追ってきたんだ」と語り、カンガルーについては「攻撃的でかなり機嫌が悪そうだった」と振り返る。

当時の様子を捉えた動画では、必死で逃げるクリフさんが足を滑らせて転倒してしまい、追いかけてきたカンガルークリフさんの背中をキックしながら飛び越えていくのが見て取れる。

そして数歩進んだカンガルークルリと振り返り、慌てて立ち上がったクリフさんに襲いかかろうとした。

ただ幸運なことに、クリフさんが転んだ場所にはちょうど棒きれが落ちており、それを掴んだクリフさんはカンガルーを3度、思い切り殴っている。

これにはさすがのカンガルーも一度体勢を崩すが、再度クリフさんに向かっていって取っ組み合いになり、最後は押し倒されて背中から地面に激しく叩きつけられた。

実はクリフさんはその後、カンガルーの上に乗るようにして5分間も体を押さえつけ、鋭い爪で引っ搔かれるなどして頭や脚、腕に傷を負い、手指を噛まれたという。

クリフさんは「あの場面ではカンガルーを押し倒すのが最善の方法だった。今回は逃げ切れたけど、次にカンガルーを見たら同じアプローチの仕方はしないね」と笑うと、次のように続けた。

「うちの近所には子供やお年寄りが多く住んでいるからね。襲われたのが自分で良かったよ。なにしろ拾った棒は長くはもたず、カンガルーを3度叩くとまるでニンジンのように折れてしまったし、あのカンガルーは本当に攻撃的だったからね。」

「ただ襲われたからと言って、カンガルーに対して悪意はないんだ。自身の経験から言えることは『カンガルーには近づくな』ということさ。なぜならカンガルーの生息地に道路を作ったのは人間だし、カンガルーオーストラリアを代表する美しい動物だからね!」

ちなみにこのニュースには「この男性はラッキーだったと思う。カンガルーに後ろ足でキックされたら命に関わる」「これが子供だったらと思うとぞっとする」「生息地を奪い、カンガルーに餌をやる人間が悪い。餌がなくなると機嫌が悪く攻撃的になる」「これはトラウマになるね」「カンガルーの事故は意外に多い。気を付けないといけないね」といったコメントがあがっている。

画像は『9 News Australia 2022年5月31日公開 YouTube「Victorian man fights feisty kangaroo in dramatic six-minute brawl | 9 News Australia」』のサムネイル、『9News 2022年5月31日付「‘It was a six-foot mad roo’: Man fights kangaroo for six minutes in Victoria」(Nine)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

海外セレブ・芸能のオンリーワンニュースならテックインサイト