自動車エンジントルクダンパー部品を製造する保定市東利機械製造(301298深セン)が6月6日深セン証券取引所の創業板に新規上場した。公開価格12.68元に対し、初値は106.70%高い26.21元だった。終値は同116.56%高の27.46元だった。

 同社は1998年設立の民営企業で、2014年に株式会社化した。自動車部品、石油バルブ部品などの研究開発、生産、販売を主業務としており、中でも自動車エンジントルクダンパー部品が売上高の80%以上を占める主力商品である。製品の種類は800以上を数え、中国国内のほかに欧州、北米地域で販売されており、メルセデス・ベンツBMWアウディゼネラル・モーターズフォードルノーポルシェベントレーフェラーリジャガーフォルクスワーゲンボルボなどの大手ブランド車に利用されている。
 
 世界の自動車生産台数、および同社の部品販売台数から計算した同社の2021年におけるエンジントルクダンパー部品の市場シェアは約6.3%となっている。2021年12月期の売上高は6億4629万元(前期比25.14%増)、純利益は5876万元(同56.62%増)。22年1〜3月期の売上高は1億3818万元(前年同期比7.92%増)、純利益は1233万元(同16.37%減)。
 
 新規上場に伴い調達予定の3億元(約59億円)は、約33%の1億元を年産2万5000トンの軽合金精密鍛造部品生産プロジェクトに、50%の1億5000万元を年産2万5000トンの精密伝動部品インテリジェント製造プロジェクトに用いる。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)

【深センIPO】自動車エンジントルクダンパー部品の保定市東利機械製造、初値は公開価格の約2倍に