RCランスフランス代表DFジョナタン・クラウス(29)が、アトレティコ・マドリーとのコンタクトを認めた。

これまでフランスの下部リーグドイツ2部のアルミニア・ビーレフェルトを渡り歩いた苦労人のクラウスだが、2020年に加入したランスでキャリアが一変。加入初年度から右ウイングバックの主力に定着すると、リーグ戦70試合出場で8ゴール17アシストを記録。

最大の特長である右足から繰り出される高精度のクロス、鋭い縦への仕掛け、粘り強い守備対応と、攻守両面でハイレベルのパフォーマンスを2年連続で披露し、フランスの全国プロサッカー選手連合(UNFP)が選出するリーグ・アン年間ベストイレブンを連続受賞。この活躍が評価され、今年3月には29歳にして初となるレ・ブルーデビューも飾った。

そのフランス屈指の攻撃的サイドバックは、ランスとの現行契約が来シーズン限りとなっており、今夏のタイミングでのステップアップが見込まれる。

ここ2シーズンの活躍を考えれば、ステップアップの移籍先には事欠かない状況だが、現在はアトレティコ行きの可能性が取り沙汰されている。そして、渦中の29歳はフランス『Le Parisien』でアトレティコとの接触を認めた。

「自分のキャリアの中で重要な瞬間だ。できるだけ多くのことを考慮したい。ただ、退団のための退団はしたくない。もし、それが正しい瞬間なら、そうしなければならないだろう。両親にも彼女にも相談したし、間違った選択はしたくない」

「僕は(アトレティコと)連絡を取り合っている。でも、自分の決断をするところまでは至っていないよ。テーブルの上に契約書があるわけでもなく、これは現在進行形の話し合いだ」

「何か重要なことがあれば、ランスと一緒にテーブルを囲むよ。もし、アトレティコと一緒に話し合いが必要な場合は、時間をかけて話し合うつもりだよ。そこに関してはとても落ち着いているよ」

アトレティコではイングランド代表DFキーラン・トリッピアー退団以降、なかなか右のサイドバック、ウイングバックを固定できない状況が続いており、フランス屈指のクロッサーはその解決策となる可能性は十分にある。

その一方で、カタールワールドカップのメンバー入りに向けて当落線上のクラウスとしては、今夏のタイミングで適応が難しいアトレティコ移籍を選択することは、出場機会の確保という部分でリスクをはらむ。

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