特撮アクション時代劇「BLACKFOX:Age of the Ninja」(2019年)で主演を務めるなどアクションもできる女優として活躍の場を広げる山本千尋が大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(毎週日曜夜8:00-8:45ほか、NHK総合ほか)に出演する。大河ドラマは初出演。中国武術で数々の世界大会優勝の実績を持つ剣の使い手として、得意の殺陣も披露する。

■善児が育てた孤児・トウ役

山本は中国武術を3歳から習い、数々の世界大会で優勝、JOCジュニアオリンピックカップでは3連覇の実績を持っている。また、女優として、2015年に映画「太秦ライムライト」でベストアクション女優優秀賞を受賞。公開間近の映画「キングダム 遥かなる大地へ」(7月15日[金]公開)では、羌瘣(清野菜名)の姉・羌象役で出演が決定している。

そんな山本が今回、初めての大河ドラマに挑む。演じるのは、視聴者から“アサシン(暗殺者)”と恐れられる男・善児(梶原善)に育てられた孤児・トウ。謎に包まれた存在だ。

山本は2020年、三谷幸喜が脚本・演出を務めたコメディドラマ「誰かが、見ている」にメインキャストとして出演した。配信ドラマでありながらお客さんを前に演技する“シットコム”ことシチュエーションコメディ香取慎吾佐藤二朗、長野里美らと共演。撮影時には三谷氏からマンツーマンで演技指導を受けるなど、おおいに期待される若手女優だ。「鎌倉殿の13人」は山本にとって2作目の三谷作品への出演となる。

大河初出演について、山本は「静かな覚悟を抱きながらも志を受け継ぎ、鬱憤と恩愛の迫間で生きる彼女の運命に、三谷さんが与えて下さった新たな挑戦と愛を感じます。『僕も楽しんで書いていますので、楽しんで鎌倉時代を駆け抜けて下さい』とお言葉を頂きました。大義名分の鎌倉時代に炎の化身の如く、強く、儚く、いい意味で裏切られる存在でありたいと共に、まずは初めての大河ドラマを思いっきり楽しみたいと思います」とコメントしている。

中国武術の腕前のほか、プロボクシングライセンスも持つ山本。テレビ朝日系で放送中のドラマ「未来への10カウント」では、桐沢(木村拓哉)率いる松葉台高校ボクシング部の悲願・インターハイ出場に立ちはだかる最強女子高生ボクサーを演じ、怒涛のラッシュで視聴者の度肝を抜いたばかりだ。高い身体能力を武器に、「鎌倉殿の13人」では山本がどんな女性像を演じるのか期待が高まる。

「鎌倉殿の13人」に出演が決まった山本千尋/提供写真