コミックマーケット準備会は、8月13日(土)~14日(日)に東京ビッグサイトで開催する同人誌即売会コミックマーケット100」(C100)について、年末に開催したC99からの変更点を発表した。

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1月時点では、年末同様に参加に対してワクチン・検査パッケージ(ワクチン接種証明又は検査結果の確認)を導入する予定だったが、今回の発表でC100では実施しないことが明らかになった。

加えて、1日あたりの総参加者数の上限を5.5万人から8〜9万人に引き上げるほか、東地区(東展示棟)と西南地区(会議棟・西展示棟・南展示棟)間の移動制限を撤廃

前回はWeb上で閲覧できるコミケWebカタログのみだったが、C100では冊子版のコミックマーケットカタログが復活。ただし、DVD-ROM版や、企業ブースパンフレットは発行しない。

チケットに飲食、100回目のコミケC99」からの変更点



サークルの当落(当選・落選)発表日に明らかになった新情報では、2021年末に冬コミとして2年ぶりに開催された冬コミから、多くの変更点がアナウンスされている。

ワクチン・検査パッケージの導入しないことで来場者数の上限が引き上げられており、C100では同じく2日間開催となったC99の来場者数11万人を上回る見込みだ。

そのほか、会場内での飲食がやや緩和されたほか、当日の開場時間が10時から10時30分へ変更されている。

一方で、引き続き入場には事前購入が必要なチケットでは、「午前入場チケット」よりも早く入場できる「アーリー入場チケット」に加え、午後からの参加者向けに「午後入場チケット」が新たに販売される。

C99と同じくチケットの事前販売はなし、申込数が販売予定数を超えた場合は抽選。チケットがなくても入れる時間(いわゆるフリー入場)はないので注意が必要だ。

マスク着用の緩和には慎重な姿勢



これらの変更点は、いずれも現在の政府方針に則った形。準備会の発表では、新型コロナウイルス感染症COVID-19)の感染者推移が落ち着きを見せていると指摘。

政府方針も「よほどの状況の変化がない限りは維持されるもの」と推測したという。

一方で、昨今取り沙汰されているマスク着用の緩和にも言及。準備会としては「状況はやや不透明なため、6月10日の段階では従来のまま」としながら、今後変更する可能性も示唆した。

準備会はC100を「制約もまだ残りますが、より多くの参加者に来場していただき、同人誌を中心とした多様な表現に出会うことのできるリアルな『場』を生み出し、未来につなげていくための第二歩としていきます」とコメントしている。

羽海野チカワダアルコ武内崇C100」当落発表が話題に



コミケこと「コミックマーケット」は、1975年に第1回が開催された世界最大級の同人誌即売会。2022年8月13日・14日の開催で記念すべき100回目を迎える。

長年、毎年夏と冬の年末に開催してきたが、新型コロナウイルス感染症の蔓延を受け、2019年12月のC97を最後に、C98は中止、C99は延期と、その後2年間にわたり現地開催されなかった。

延期を経て、およそ2年ぶりに2021年12月に開催されたC99では、ワクチン・検査パッケージの導入をはじめ、コロナ禍での安心・安全なコミケ開催に尽力。

コミックマーケット準備会の共同代表・市川孝一さんは、C99会場でのインタビューで「今回はこれが精一杯」と課題を認めつつも、コロナ禍において開催という第一歩を踏み出せた意義を語っていた。

その「第二歩」にあたる「コミックマーケット100」。サークルの当落発表当日には、羽海野チカさん、ワダアルコさん、武内崇さん、奈須きのこさんら、有名作家のサークル参加が明らかになるなど、大きな反響を呼んでいる。

「コミックマーケット」会場