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フェラーリの最新コンバーチブル

フェラーリは、6月11日に開催されたル・マン24時間レースの特別イベントで、296 GTBのコンバーチブル仕様である「296 GTS」を披露した。最高出力830psを誇るオープントップのハイブリッドスーパーカーである。

【画像】新型フェラーリ296 GTS【ライバルと写真で比較】 全88枚

296 GTBとの外観上の違いは少なく、シルエットはほぼ同じ。フェラーリSF90スパイダーと同様の格納式ルーフは、シート後方に新たに設けられたベイに格納される。

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フェラーリ296 GTS

フェラーリスポーツカーモデルのプロダクト・マーケティング・マネージャーであるマッテオ・トルコーニは、ルーフのパッケージングが課題となったと述べている。

「ルーフはスペースが必要なので、バッテリーをどこに置くかが課題でした。しかし、このモデルではバッテリーをさらに最適化し、ラゲッジスペースとしてリアベンチを残したままにしています。これはとても重要なことです」

リアデッキも再形成し、エンジンカバー下部には新しいウィンドウが設けられた。繊細な改良により、「ウィングサイドと無理なく一体化した極めてコンパクトなキャビン」を実現したという。

気流の影響を考慮しながら、空力効率とダウンフォースもGTBと同等にしている。

3.0L V6のハイブリッド・パワートレイン

ルーフの開閉に要する時間はわずか14秒で、2つのセクションに分かれてエンジンの前部に折り畳まれる。「これにより、エンジンベイの熱放散特性と全体のデザインのバランスが保たれる」とのこと。

パワートレインはGTBからそのまま引き継がれ、最高出力663psの3.0L V6ツインターボと最高出力166psの電気モーターを搭載。合計出力830ps、最大トルク75.5kg-mに高めている。

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フェラーリ296 GTS

その結果、296 GTSの0-100km/h加速は2.9秒、最高速度330km/hを達成。乾燥重量は1540kgとGTBより70kg重いが、同等の性能を獲得している。また、電気のみで最大25kmの走行が可能だ。

動力性能はGTBに匹敵し、トルコーニによれば、重量や剛性の違いによるハンドリングとレスポンスの差を感じるのは、サーキット走行での「限界」付近だけだという。

GTSという名称は、1970年代の308 GTSにちなんだもの。トルコーニは、296 GTSは従来のスパイダーよりもタルガに近いとしている。

欧州価格は32万ユーロ(4500万円)となっている。


フェラーリ296 GTS ル・マンで一般公開 最高出力830psのハイブリッド・コンバーチブル