ソフトクリームといえば、やはり酪農王国の北海道の名物と考える人が多いかもしれない。実際に記者も美味しいソフトクリームを探すため北海道全域を巡ったこともあったが、やっと「日本一美味しいソフトクリーム」に巡り合えた。

しかし、巡り合った場所は北海ではなかったのだ。


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■きよミルク工場直売所

その場所とは、福島県二本松市二本松市福島県中通りという地域に位置し、福島市のちょうど南にある自治体。福島県で有名な乳業会社といえば酪王牛乳で知られる「酪王協同乳業」や、べこの乳で知られる「会津中央乳業」が有名かもしれない。

しかし、二本松市にも良質な牛乳を生産する酪農家はおり、その生乳を使用したソフトクリームを販売しているのが、二本松市南部・JR杉田駅からほど近い場所にある「きよミルク工場直売所」である。


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■販売が土日しかできない理由

きよミルク工場直売所で販売するソフトクリーム「きよミルク」の原料のうち、85パーセントはあだたら地域で生産されたノンホモジナイズの生乳。甘さはオーガニックシュガーでつけられており、生クリームや油脂だけでなく、安定剤などの添加物も一切使用していない。

そのため作るのに4日間がかかり、検査を行う月曜日を除いて火曜から金曜まで製造を行っているため、販売が土日しかできないそうだ。

■想像できなかったその美味しさ

そんなこだわりのソフトクリーム、初めて食べたときは本当に驚いた。しっかり濃厚な舌触りなのに、なぜか後味がとてもすっきり、さらに自然な甘さとミルクのコクが口いっぱいに広がるのだ。

クリームを加えたソフトクリームは後味が重く、軽いソフトクリームはさっぱりして後味が良いものの濃厚さに欠ける。そのため濃厚さと後味の良さは両立できないと思っていたのだが、きよミルクのソフトクリームはそのふたつを完璧に両立しているのだ。この味わいには北海道ですら出会えなかった。


■代表・千葉さんの想いや勇気に感動

しかも、ただ美味しいだけでなくソフトクリーム「きよミルク」を作るあだたらのちち株式会社の代表・千葉清美さんは、福島県ではなく神奈川県の出身。

東日本大震災で大きな被害を受けた酪農家や、地域活性化のために意を決して6年かけ、あだたらのちち株式会社を設立。「きよミルク」で福島県を元気にするため、いまも奮闘している。

そんな千葉さんの強い想いや勇気、使命感が込められたきよミルクは、食べたらみんなが笑顔になる最高のソフトクリームだ。福島県に行ったら、あだたらのちちへ寄って食べてみてほしい。

また、あだたらのちち株式会社のサイトではその他の販売店舗やイベント、通販の情報も掲載されている。そちらもぜひチェックしておこう。

【きよミルク工場直売所】

住所:福島県二本松市西町 2-1

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(取材・文/Sirabee 編集部・熊田熊男

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