ベルギー代表を率いるロベルトマルティネス監督が、レアル・マドリード所属の同国代表FWエデン・アザールについて言及した。17日、スペイン紙『マルカ』がコメントを伝えている。

 現在31歳のアザールフランスのリールで頭角を表し、2012年7月にチェルシーに移籍。鋭いドリブルとチャンスメイク能力を武器に、同クラブで公式戦352試合に出場し110ゴール92アシストを記録。世界最高峰のアタッカーとしての地位を確立した。その活躍に目をつけたレアル・マドリードが2019年夏に1億2000万ユーロ(当時レートで約156億円)とも報じられた移籍金でアザールを獲得し、スペインの地での活躍が期待された。しかし、度重なる怪我の影響からか、チェルシー時代のような活躍を見せることはできておらず、ここまで公式戦66試合で6ゴール10アシストという成績にとどまっている。

 近年、不調に陥っているとも伝えられているアザールだが、ベルギー代表を率いるマルティネス監督は、変わらずアザールを召集し続けている。今年11月にはFIFAワールドカップカタール2022を控えるベルギー代表。ワールドカップ制覇にはアザールの復調が必要不可欠と言っても過言ではないだろう。完全復活が期待されるアザールについてマルティネス監督は次のようにコメントし、選手への信頼を強調した。

「6月の彼の精神状態とフィジカルコンディションには驚いたよ。最高の状態にあると言っても良いと思う。彼は今、レアル・マドリードで成功したいと強く思っているし、ワールドカップを勝ち取りたいとも思っている。おそらくファンは、今までとは全く違うアザールを目撃することになるだろう。チームにとっても彼のように違いを生み出すことができる選手の存在は、非常にポジティブで頼もしいものだ」

 アザール本人も先日のインタビューで、「すべては順調だ。本物のエデン・アザールを見せることができるだろう」と、復活に自信をのぞかせていた。ワールドカップを目前に控える中、アザールはかつてのようなプレーを取り戻すことはできるのだろうか。

ベルギー代表では10番を背負うアザール [写真]=Getty Images