自動車の運転免許取得までのハードルは国によって異なります。簡単な国あるいは地域は、本当に簡単。一方で、かなりの時間と費用がかかるケースもあります。

世界で最も免許取得が簡単な国とは?

自動車の運転免許取得までのハードルは国によって異なります。簡単な国はどこでしょうか。また、日本はどれほど難しいのでしょうか。

信じられないほど簡単な国とは?

世界で最も免許取得が簡単な国と言われるのが、メキシコです。アメリカの運転教育プラットフォーム「Zutobi」が2021年に発表したランキングでは、「信じられないほど簡単」とも紹介されています。

メキシコは一部の州を除き、書類と手数料だけで運転免許を取得できます。運転年齢は15歳から。一部の州では筆記試験・技能試験がありますが、10問中7問正解すれば合格となる簡単なものです。

メキシコ運転免許を取得しても日本で運転することはできません。逆に、メキシコ国内ではどの国の運転免許も通用します。日本の運転免許証の提示で、筆記・技能試験が免除される州もあるとのことです。

逆に難しい国は…

前出の「Zutobi」のランキングで、免許取得までのハードルが最も高いとされているのが、クロアチア。同国の運転レッスンは平均で約85時間かかるといいます。このほかに理論テスト、視力テストや医療テストなども必須で、その費用も諸外国と比べかなり高くなるそうです。

以前は、免許取得が最も厳しい国としてフィンランドも挙げられていました。試験は夏冬2回、凍結路面を想定した滑りやすい路面、夜間走行などが必須でしたが、規制緩和がなされており、Zutobiのランキングでは難しいほうから28番目となっています。

日本も意外と難しい!?

意外なことに、他国と比べると日本も免許取得に厳しい国に分類されるようです。

教習所に通って免許を取るのが一般的で、適性検査、修了検定(技能)、仮免学科試験に合格して仮免許証を取った後、卒業検定(技能)をクリアして教習所を卒業してから本免許取得試験(学科)の合格でやっと運転免許証が交付されます。レッスンは合計で50時間以上を要します。

学科試験は100点満点のテストで90点以上取らなければ合格できず、技能検定ではS字、クランク、方向転換、縦列駐車など難易度が高いものまでクリアする必要があり、日本の免許試験を受けた外国人の方からは、難しいという声も聞こえてきます。

教習車のイメージ(画像:Photolibrary)。