4人の大学生が「恋の定義」をめぐって大論争する映画『恋は光』(公開中)の公開記念舞台挨拶が18日、TOHOシネマズ 六本木ヒルズにて開催され、神尾楓珠西野七瀬、平祐奈、馬場ふみか、小林啓一監督が登壇し、恋にまつわるトークを繰り広げた。

【写真を見る】神尾演じる西条の幼なじみで、ずっと片想い中の北代を演じた西野七瀬

本作に取り掛かってから4年近く経過していることに触れ、小林監督は「(映画を)“好き!”と言われるだけでうれしいです」と、公開初日からのSNSなどで語られるファンの感想をよろこんだ。撮影中に「恋についての発見」があったかと問われると神尾は、普段は恋についてあまり考えることがないと前置きし、「(映画では)感覚的に思っていることを言語化しているので“恋とはこういうことなんだな”という発見がありました」と振り返った。劇中のキャラクターが出す恋に対する答えに「なるほどと思った」と明かした西野は「恋の定義はひとそれぞれ。たとえ、対人でなく場所やもの、飼っているペットに対してもあるものだと思いました」と感想を伝えた。

「恋とはどんなもの?」と訊かれた神尾は「人生のモチベーション」と回答。恋をすると、仕事をより頑張ろうと思える、と「モチベーションの一つなのかな」と笑顔を浮かべた。撮影中にも、共演者と恋についてたくさん話したという平は「(馬場演じる)宿木の“好きになったらそれが恋”とセリフにしっくりきました」と共感ポイントをあげ、「恋とは?」の質問には「自分の見ている景色がピンク色に変わったりする感じ。景色の色が変わるものだと思います」という詩的な見解を披露。

隣で聞いていた小林監督が「うんうん」と深く頷きながら「すごくいいです」と褒める場面もあった。「恋とはなにか」と考えたことはなかったという馬場は「恋は本能的なもの」と思っていたとし、「私も、宿木が言っているように“好きって思ったら恋じゃん”と納得しました」と説明した。

イベントでは劇中に登場する「交換ノート」に書かれていた内容にまつわる質問も。神尾が「皆さんのプチ自慢はなんですか?」と質問すると、馬場は「肩甲骨を鷲掴みできます!」と答え、実際に背中の柔らかさを披露。大学で神職資格を取得したという平の回答には「プチでもなんでもない!」「すごい!」との声が飛び、この資格は神主になれるという情報を聞いた西野が「みんなで一緒に神社でおはらいをしてもらった時の所作が本当に綺麗でした。納得です!」と、有資格者らしい姿を目の当たりにしたことを明かしていた。

「好きな異性の仕草ベスト3」の質問に神尾は「3つも出ます?」と少々困惑気味。しかし、第3位はリップを塗る姿、第2位は「(パンツスタイルで)ポケットに手を入れて歩く姿」、第1位は「字が綺麗な人」と回答。「字が綺麗な人」には小林監督も「分かります!」とにっこり。すると神尾は「しんにょうとかめっちゃ綺麗だと“おーーーっ”となります」と細かく説明し、自身のこだわりを語った。

女性陣は好きな男性の仕草第1位を答えることに。「笑顔」と答えた西野は「心から笑っている姿を見るとグッときます」とニッコリ。平は「ご飯を美味しそうに食べている人」、馬場は「お魚を美しく食べている人」とそれぞれの好みに触れる。この回答に神尾は自身が演じた西条と重ね「どれも当てはまらない。つまらなそうにしているし、美味しそうに食べないし…」としょんぼり。すると平が「でもお魚は綺麗に食べそう!」とフォローすると、西野、馬場が「食べそう!」と声を揃えると神尾は「そこだけはクリア」とホッとした表情を浮かべていた。

最後の挨拶で西野は「(ロケ地の)岡山のすばらしい美しさと、恋することの楽しさや切なさも堪能できる作品です。友達、好きな人、恋人を誘って、映画を観た後はみなさんで論争するのもおもしろいと思います」とアピール。神尾は「ストーリーはもちろん、キャラクターもクセがあっておもしろいです。クスッと笑えて最後はグッときます。王道のラブストーリーが繰り広げられるわけじゃないけれど、恋愛したいと思える作品です」とおすすめポイントに触れ、「この作品を広めてください!」と笑顔で呼びかけた。

取材・文/タナカシノブ

主演映画『恋は光』で“恋の光”が視える大学生・西条を演じた神尾楓珠