
出生時に割り当てられた性別に違和感を覚え、ホルモン療法や手術を受ける人もいる。その結果に満足する人が多い一方で、後悔してしまうケースもあるようだ。
治療前の姿に戻ることができず苦悩する女性に『New York Post』など海外のメディアが注目し、理由や問題点を伝えている。
■大手術を経て後悔
アメリカ・カリフォルニア州で暮らすクロエさん(17)は女性として生まれたが、12歳のときに「私はトランスジェンダーだ」と確信。13歳の頃には両親にも「男として生きたい」と打ち明け、ほどなくして男性ホルモン注射を受けるようになった。
15歳になると今度は手術を受け、両乳房を切除。しかしそれから1年もたたないうちに後悔するようになり、再び女性として暮らし始めたのだという。
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■体型が変化しヒゲも…
男性ホルモンを摂取していたため、クロエさんのアゴのラインはずいぶん変化。肩幅もがっちりし、体毛やヒゲが生え濃くなった。
また乳房切除術の傷は、今も体に残ったまま。「やっぱり女の子として生きたい」と思っているクロエさんだが、妊娠が可能な体なのかも含め不安があるため、今も通院しているという。
■インターネットの影響も…
クロエさんがトランスジェンダーだと自覚し始めたのは11歳の頃で、ちょうど始めたInstagramで、性的少数者とされる人たちのコンテンツに影響を受けたという。友達が少なかったこともあり、多くの仲間に支えられるトランスジェンダーはまぶしい存在になったのだ。
また当時のクロエさんは外見に自信がなく、「女の子としてはイマイチ」「男の子になったほうが良いのかも」と考えるように。最も望んでいたのは「美人になることだった」というが、当時は自分の気持ちがよく理解できていなかったようだ。
■より詳しい検査を望む声
クロエさんのように治療を後悔している人たち、また一部の専門家たちからは「治療を始める前により細かい精神鑑定が必要」という声があがっている。
だがこういった治療に救われているトランスジェンダーは実際に多く、「ホルモン治療や手術は絶対に必要だ」という声も少なくはない。性に違和感があり悩んでいる人はまずは相談先を見つけ、治療については経験と知識が豊富な専門家と十分相談し決めるべきだろう。
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