タンザニアの民家にサルの群れが押し入り、授乳中の赤子を母親から奪い去るというショッキングな事件が発生した。赤子は村人たちの必死の救出も虚しく、頭と首に受けた怪我がもとで病院にて死亡が確認された。『The Sun』が伝えている。

タンザニアのキゴマ地方に位置するムワムゴンゴ村で6月18日午後3時、民家に侵入したサルの群れが授乳中のシャイマ・サイードさん(Shayima Said)から生後1か月のルハイバ君(Luhaiba)を奪い、逃走した。

突然サルたちに我が子を奪われ、恐怖で叫ぶことしかできなかったシャイマさんのところには、すぐに助けを求める声を聞いた村人が集まってきてルハイバ君の捜索にあたった。

その後、サルたちを発見した村人らはルハイバ君の救出に成功したものの、強引に取り戻そうとした際に負った傷がもとでルハイバ君は亡くなってしまったという。

キゴマ地方警察のジェームス・マニャマ署長(James Manyama)は、事件の詳細をこのように明かしている。

「ルハイバ君は当時、母親と共にいたところを家に侵入してきたサルの群れに連れ去られました。」

「母親は助けを求めて叫び、村人たちが彼女のところに駆けつけて赤ん坊をサルから取り戻すのを手伝ったそうです。」

「村人たちが来た時には時すでに遅く、赤ん坊はすでにサルの手中にありました。そして村人らが力づくで赤ん坊を取り返そうとした時に、ルハイバ君は頭と首を負傷したのです。」

ルハイバ君は村人たちのサルとの攻防の末についに解放されたものの、残念ながら病院で治療中に亡くなったそうだ。

これまでのところサルの種類や大きさは明かされていない。

悲劇の起こったムワムゴンゴ村は野生のチンパンジーの保護区として知られ、他にオリーブヒヒ、アカコロブス、アカオザル、ブルーモンキーなどが生息するゴンベ国立公園に接している。

そのためこのような村では「動物が村に侵入することは珍しくない」とジェームス署長は語った。

サルは一見愛らしいが、白昼堂々と人間に嫌がらせをしたり、殴る、蹴る、強奪、誘拐などの凶行を犯す一面があることでも知られる。 2018年にはインドでも、サルが授乳中の母親から乳児をさらって死なせるという悲しい事件が起きていた。

画像は『The Citizen 2022年6月20日付「Drama as troop of monkeys snatch baby boy from mother」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 YUKKE

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