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昨今、生物学的な性差にとらわれた固定観念を持つことをなくそうという思想を「ジェンダーレス」と呼ぶようだが、インドネシアのカップルが結婚10か月目にして実は夫が女性だったことが判明し、妻を大いに困惑させた。夫は自分が生物学的に女性ということを隠して結婚詐欺を働いていたものとみられる。『New York Post』『Coconuts』などが伝えている。

インドネシアジャンビ州在住のヌル・アイニさん(Nur Aini、22)が夫についてジャンビ地方裁判所へ申し立てをしたところ多くの関心を集めた。ヌルさんは、夫のアーナフ・アラフィフ(Ahnaf Arrafif)が実はエラヤニ(Erayani)とういう名前で生物学的に女性だという事を、結婚して10か月後に知ったという。今月14日に行われた裁判ではアーナフは自分が女性である事をはっきりと認めている。

ヌルさんとアーナフは2021年5月にデートアプリ『TanTan』を通じて知り合い、初めてのデートでアーナフは「自分は脳神経外科医で炭鉱を経営しており、最近イスラム教に改宗して妻となる人を探している」とヌルさんに説明したそうだ。

その後2人は交際をスタートさせ、アーナフは体調の優れないヌルさんの両親のために1週間泊まり込みで世話をしたこともあるという。そして交際から3か月後の7月18日に2人は結婚することとなった。ところがこの時、アーナフは結婚に必要な書類を揃えることができず、「ニカ・シリ(Nikah Siri)」と呼ばれる宗教上での婚姻を済ませることとなった。

夫婦はヌルさんの実家で暮らすこととなったのだが、アーナフは脳神経外科医という多忙な仕事であるにもかかわらずいつも時間を持て余しているように見えたそうだ。また、ある日ヌルさんがアーナフの胸の膨らみについて問いただすと、「ホルモンの異常のせいだ」と説明したという。それ以外にもアーナフは、家族の前では決して洋服を脱ぐことはせず、性生活に関してもいつも灯りを消し、ヌルさんには目隠しをさせていたようだ。

そんな中で、アーナフは炭鉱を経営して裕福なはずにもかかわらず、脳卒中を患っていたヌルさんの父親の医療費という理由でたびたびお金を要求するようになったそうだ。ヌルさんの両親はそんなアーナフに不信感を抱くようになり、アーナフは疑われていることに気づいたのかヌルさんを両親の目から遠ざけるために南スマトラの自分の自宅に連れて行き、数か月間ヌルさんを監禁状態に置いた。

その間、アーナフはヌルさんの金銭を全て自分の都合の良いように管理していたという。そして今年4月、なかなかヌルさんと連絡が取れず心配した両親が警察に通報したことにより2人の居場所が判明し、ヌルさんは無事解放されアーナフはその場で逮捕された。そして警察の調査によりアーナフは生物学的に女性であることが明らかとなった。

地元メディア『tvOneNews』によると、ヌルさんの両親はアーナフを学歴と経歴を詐称して詐欺を働き3億ルピア(約274万円)を騙し取ったとして警察に訴えたことにより、現在アーナフは女性刑務所に拘留されているとのことだ。しかしながらアーナフの逮捕から2か月が経とうとするものの、ヌルさんはショックが大きかったようで、まだトラウマを抱えたままだという。

画像は『The Mirror 2022年6月23日付「‘Conned’ wife found out husband was a WOMAN after suspicious mum forced ‘him’ to strip」(Image: TribunNews.com)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)

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