2022年夏の新作アニメはアキバ総研調べで50本以上。今回はその中から注目のオリジナルタイトルやメディアミックス企画をピックアップしました。
和カフェで働くエージェントの少女たちを描く「リコリス・リコイル」、サポートギアを用いたハイパースポーツが題材の「Extreme Hearts」、罪人たちが新選組替え玉になって活躍する時代劇「ブッチギレ!」、情報都市の島が舞台のアドベンチャー「ユーレイデコ」、コナミデジタルエンタテインメントとストレートエッジによるアイドル企画「シャインポスト」の5作品を紹介します。

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リコリス・リコイル


下町にある和カフェ・喫茶リコリコで働く少女たちが、お客さんの悩みを何でも解決してしまうという、ほのぼのストーリーを予感させる第一報だったが、続報では印象が一変。実は犯罪を未然に防ぐ秘密組織「DA(Direct Attack)」のエージェントで、喫茶リコリスは支部のひとつなのだという。PVではサプレッサー付きの拳銃を構える任務遂行中らしき描写があり、派手なアクションにも期待がふくらむ。
キービジュアル第1弾では、少女たちが喫茶リコリコの仕事着の和服に、第2弾では制服に身を包んでおり、カラフルな色使いの衣装に目を奪われる。Twitterでは喫茶リコリコの公式アカウントが用意され、畳スペースもある和洋折衷の雰囲気を味わえる。監督は「WORKING!!」や「ソードアート・オンライン」などでキャラクターデザイン・総作画監督を務めた足立慎吾。愛らしくも芯の強いキャラクターたちを描いてきたクリエイターがA-1 Picturesタッグを組み、オリジナルタイトルを送り出す。



Extreme Hearts


サポートギアを駆使して遊ぶホビー競技・ハイパースポーツが人気を博す少し先の未来が舞台。シンガーソングライターとしてデビューした高校生・葉山陽和が、ある事件をきっかけに仲間たちと出会い、物語が進展していく。
タイトルの「Extreme Hearts」はハイパースポーツの大会で、試合ごとに異なる球技で戦う複合競技という珍しいルールが採用されている。キービジュアルでは野球、サッカー、バスケをプレイする姿と、ステージでライブを披露する姿の両方が描かれ、スポーツとアイドルの2つのジャンルを楽しめるタイトルになるだろう。ハイパースポーツアイドルなる存在も活躍している世界のようで、個性的なアイドル描写も楽しみだ。メインスタッフは原作・都築真紀、監督・西村純二と「DOG DAYS」シリーズのコンビが再びタッグを組んだ。



ブッチギレ!


ツインエンジングループ初のオリジナルTVアニメは、ファンタジー時代劇。謎の組織・雑面ノ鬼によって新選組が全滅。唯一の生き残りである八番組組長・藤堂平助が、7人の罪人を新選組替え玉に選び、京都の治安を守るために奮闘する。
第2弾PVには戦闘シーンが多数盛り込まれ、替え玉たちが扱う武器は日本刀に加えて、錫杖(しゃくじょう)や擲弾(てきだん)、小銃までバラエティ豊か。相手の初太刀をかわして喉元を刀で一突きするリアルな殺陣が鮮やかないっぽうで、刀身がキラキラと真っ赤に輝くケレン味たっぷりの描写もあり、何でもありのハチャメチャアクションを堪能できそうだ。OPテーマを歌う西川貴教は時代劇アニメの主題歌を多数歌い上げてきたアーティスト。その歌声をいち早く聞けるOPアニメは、6月29日(水)18時まで先行公開中だ。



ユーレイデコ


「らぶ」と呼ばれる数値であらゆる物事の評価が共有されている情報管理都市・トムソーヤ島。犯罪がまったく起きない平和なはずの島で、「らぶ」が消える0(ゼロ)現象が発生する。犯人の怪人0を捕まえようとする少女・ベリィは、ユーレイと呼ばれる住人たちと出会い、ユーレイ探偵団に参加。そして島に隠された真実を知ることになる……。
トムソーヤ島ではAR・VRデバイスの装着が義務付けられており、リアルとバーチャルが入り交じったポップなビジュアルが鮮烈。全12話それぞれに異なるコラボソングを書き下ろすという試みもユニークだ。そんな明るくて楽しげなイメージとは裏腹に、ディストピアを思わせる世界観がどう入り交じるのかも気になるところ。原案には「犬王」「カイバ」の湯浅政明と「交響詩篇エウレカセブン」の佐藤大が名を連ねている。



シャインポスト


2021年10月にプロジェクトが発表され、小説、ゲーム、音楽など多方面で展開するメディアミックス企画。なかなか芽の出ないアイドルユニット・TiNgSの青天国春(なばためはる)、玉城杏夏(たまききょうか)、聖舞理王(せいぶりお)。解散の危機に見舞われた彼女たちに、特別な力を持った最強マネージャーの男が用意されるところから物語がスタートする。
第2弾PVは「さぁ、輝こう!」という力強いセリフから始まる半面、芸能事務所の社長から解散を言い渡されて焦る3人の様子が描かれた。ダンスの練習風景がリアルに表現され、白い練習着からインナーの色が浮かび上がっているように見えるのも印象的。最後に映し出されるのが男の目のクローズアップという意外性も、予想のつかない展開を予感させる。


(文・高橋克則)

(C) Spider Lily/アニプレックス・ABCアニメーション・BS11
(C) PROJECT ExH
(C) 2022 「ブッチギレ!」製作委員会
(C) ユーレイ探偵団
(C) Konami Digital Entertainment,Straight Edge Inc./シャインポスト製作委員会


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アニメライターが選ぶ、2022年夏アニメ注目の5作品を紹介!【アニメコラム】