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少子化が進む日本では想像できないほど子だくさんの母親がウガンダで話題となっている。母親は12歳で結婚し40歳になるまで44人の子供を出産したという。『New York Post』『The Sun』などが伝えている。

アフリカに位置するウガンダ共和国在住のマリエム・ナバタンジさん(Mariem Nabatanzi、43)は27年間で44人の子供を出産し、地元では「ウガンダの母(Mama Uganda)」と呼ばれている。たくさんの子供たちの笑顔に囲まれて過ごすマリエムさんだが、彼女のこれまでの人生は決して幸せとは言えなかったようだ。

マリエムさんは12歳の時、持参金目当ての両親によって40歳の男性のもとに嫁がされた。そしてわずか13歳で第1子を出産しているが、当時は医師から「異常なほど妊娠しやすい体質で、卵巣での受精率を下げるために出産し続ける必要がある」と言われたそうだ。

なお『New York Post』ではマリエムさんの症状を卵巣過剰刺激症候群と示唆しているが、厚生労働省のウェブサイトによるとこの病気は通常、不妊治療における排卵誘発剤に過剰に刺激されることによって卵巣がふくれ上がり、お腹や胸に水がたまるなどの症状を引き起こすという。また重症の場合は腎不全や血栓症など様々な合併症を発症するそうだ。

つまりマリエムさんは、医師から出産を続けることで症状が緩和できると告げられたようだ。第1子を出産してからの彼女は40歳になるまで双子が4組と3つ子が5組、そして4つ子が5組と合計44人もの子供を出産したが、残念ながらこのうち6人が死亡している。そんな中で生活の支えとなるはずの夫が2016年に家財道具を持って家を出て行ってしまったことから、マリエムさんは女手ひとつで働きながら38人の子供を育てているという。

その後、マリエムさんは多産ゆえに自分の身体が心配になって医師に相談した。すると医師からは「卵巣が異常に大きく過排卵(卵巣から正常の排卵数をはるかに超える数の卵子が放出される症状)を起こしている」と言われたそうだ。

ウガンダの首都カンパラにあるムラゴ国立病院の婦人科のチャールズ・キグンドゥ医師(Charles Kiggundu)によると、マリエムさんの異常とも言える多産の原因は遺伝的なものによるそうで「彼女の場合は遺伝的要因による過排卵のために双子や3つ子などの多胎を妊娠する可能性が非常に高くなっていると考えられる」と語っている。

現在43歳のマリエムさんは今から3年前、40歳の時に年齢を考慮し医師から子供を産むのをやめるように言われ、医療援助を受けて子宮を取り除く手術を受けたという。何人かの子供は成人し家計を助けているものの、今もマリエムさんは廃品回収や自家製のジンの醸造、漢方薬の販売など子供たちを養うために複数の仕事をしている。粗末で狭い家に大人数で暮らしているものの、家の壁には学校を卒業した子供たちの肖像画が家族の目につく場所に飾られているそうだ。

画像は『Zoom Afrika 2022年1月16日付Twitter「Mariam Nabatanzi, The 40-year-old woman from Uganda」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)

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