漫画、アニメゲームなどにおいて、九尾の狐(きゅうびのきつね)をモデルとしたモンスターや怪異は多い。もともとは神話に登場する神獣、霊獣、妖怪であり、その歴史はかなり古い。紀元前400年から西暦300年ごろにかけて執筆されたとされる怪書『山海経』に九尾の狐に関する記述があり、日本では平安時代中期に書かれた『延喜式』にも登場する。

九尾の狐が石になった

日本でもっとも有名な九尾の狐にまつわる聖地が殺生石(せっしょうせき)だ。栃木県那須町の山奥にある名所で、火山ガスが噴出している溶岩地帯である。かつて九尾の狐は、美しい女性に変身して鳥羽天皇に寄り添おうとしたものの、陰陽師に見破られ、この地に逃げ、石になったといわれている。石となった九尾の狐は有毒な煙を出し続けたことから、殺生石と呼ぶようになったとの説がある。

多くの人が「九尾の狐が封印されている石」と認識

そんな殺生石には、連縄でくくられた大きな丸い石があり、訪れた多くの人たちが「九尾の狐が封印されている石」と認識していた。2022年3月上旬ごろ、あまりにも不吉な出来事が発生する。岩が真っ二つに割れたのである。割れた原因として、もともとあったヒビが大きくなり割れた可能性があるようだ。

真っ二つに割れた九尾の狐の石

殺生石のある地を訪れた人が、真っ二つに割れた九尾の狐の石を見て衝撃を受け、インターネット上に写真を掲載。すると、多くの人たちが反応。殺生石を管理している関係者も、石が割れたことをSNSで知ったらしい(山奥にあるので頻繁にチェックするのは難しいので仕方あるまい)。

九尾の狐の封印が解かれたかのよう

実際に、真っ二つに割れた九尾の狐の石を見に行ってみた。晴天とはいえないが心地良い天候の日、殺生石の周囲にはほとんど人がいない。どんどん進んでいくと、九尾の狐の石があった。あの確かに、真っ二つに割れていた。

割れたあと、誰かが連縄を石にくくりつけ直したのだろうか。割れた石と石を連縄が繋いでいた。確かにこれ、あまりにもキレイに割れているのもあり、九尾の狐の封印が解かれたかのようなイメージを持つのも仕方ないといえる。

霧が深くなると幻想的だが

殺生石は山奥にあり、天候が変わりやすい。筆者がいる間にも、天候がガラリと変わりはじめた。霧が深くなると幻想的だが、足元をしっかり見ていないと危険だ。もし殺生石に行くのであれば、天候にも注意を払っていきたいところである。

また、この周囲にはクマが出るとの情報もある。九尾の狐の封印が解かれたのが事実であれば、九尾の狐が人をクマから守ってくれないかもしれないので、その点も注意して出かけたい。

本当に九尾の狐の封印が解かれてしまったのか

ちなみに、殺生石のすぐ近くに那須温泉神社があり、ここのお守りは九尾の狐デザインしたもので、お守りマニアの間では「カッコイイ」と評判。確かに、神話、伝説、ファンタジーを強く感じさせるデザイン。気になる人は立ち寄るのも良いだろう。

はたして、本当に九尾の狐の封印が解かれてしまったのだろうか。もし本当に解かれたのであれば、今どこで何をしているのだろうか。近日、何か不思議なことが起きるかもしれない……。

(執筆者: クドウ@地球食べ歩き)

九尾の狐の封印が解かれたらしい殺生石に行って「封印されていたっぽい石」を見てきた