2022年6月29日、タイで大麻が合法化されたことに関しては、タイ国民の間でも賛否が分かれている。先日発表されたアンケート調査では、32.85%が「非常に懸念している」、37.78%が「かなり懸念している」と回答している。また、84.58%は人々がまだ正しい使用方法の知識を欠いていると述べ、82.16%は子どもが薬を簡単に手に入れられることが心配。73.73%はまだ規制する法律がないことを指摘している。

 しかし、バンコクを中心に大麻成分を含んだ商品は、多くの種類がコンビニなどでも売られている。そして、タイらしいのは禁止されているはずのTHCを規定値以上含んでいる吸引用の乾燥大麻がカオサン通りなどで売られており、活況を呈していることだろう。こうしたことから過剰な使用により体調に偏重をきたして病院に運び込まれるというニュースも報じられている。

 また、吸引用の乾燥大麻までが市中で堂々と売られている現状に対して、各国の在外タイ大使館ではタイからの持ち出しをしないように呼びかけるという事態にもなっている。特に日本へお土産として持ち帰ると場合によっては、違法になるので今はまだ持ち帰らないほうが無難だろう。

 こうした報道を見て思うのは、まず合法化されたのは医療用と個人が室内で使用することに限られているという点。そして、製品として販売が許可されているのは、茎や蕾(つぼみ)から抽出されたCBDを主成分として、THCが0.2%以下のものだけだ。葉を使った乾燥大麻にはTHCがこの規定値以上含まれていることから現在でも禁止されている。

 また、過剰使用で病院に担ぎ込まれたという報道からは、大麻を使用する際の知識を持つべきだということもあげられる。今回タイ政府が合法化したTHC0.2%の製品を使用したり、食べたりすることは、人体への悪影響は全くといっていいほどない、という研究結果に基づいている。しかし、THCを含む乾燥大麻の吸引では、十分な知識と注意が必要だ。多くの人が飲酒した時のような酩酊感を感じるのだが、人によっては就寝前に吸引すると熟睡できるなどの効果もある。

 難しいことを省くなら、アルコールを飲み過ぎると急性アルコール中毒になる危険があることと同じように捉えて欲しい。そのため、吸引して車の運転は絶対にするべきではないし、過剰な使用は、動悸やめまいを引き起こし、卒倒してしまう場合もあるのだ。しかし、それでも基本的には死に至ることは少ない。多くの場合は、基礎疾患がある人に限られている。

 合法化後に未成年の使用や大学生や軍内部で禁止されたが、行く行くは飲酒と同じような取り扱いに落ち着くと予想している。もちろん、君子危うきに近寄らずという原則的な考えは持っているべきだが、大麻は決してほかの麻薬のような常習性はないし、むしろタバコより身体への実害は少ないという研究結果もある。そのためにも基本的な使用方法は知っておくべきなのだ。

 なお、本コラムは乾燥大麻の吸引を容認するものではなく、正しい知識をもつことを呼びかけるために例題として書かせていただいた。麻の栽培や使用は、日本でも古くから皇室が保護してきたし、現在でも栽培され続けている。それが大戦後にGHQにより一般では禁止されたのだが、なぜ皇室が保護してまで栽培されてきたのかということまでも含めて考察して見るといいのではないだろうか。

バンコクの大麻ショップ