サイレント引退」だっただけにSNSでは盛り上がっています。

上越線の越後中里~長岡間を走行

2022年3月のダイヤ改正で引退した、JR東日本の新潟車両センターに所属するE127系電車が6月29日(水)の朝、異例の復活を遂げました。SNSなどでは回送時から話題になっていましたが、「マジで運用入るんか」「復活劇」といった声が寄せられています。

E127系は2両+2両の計4両編成で、JR上越線の越後中里~長岡間を走行。なぜ、引退したはずの車両が復活したのでしょうか。

理由は、新潟県の各地で6月27日(月)に発生した落雷の影響により、現行の一部の電車に不具合が生じ、新潟エリアの路線で使用できる車両が不足したため。いわば「ピンチヒッター」という形で、引退したE127系が抜擢されたのでした。突然の出来事だったため、車内にはほかの営業列車で見られる広告類はなかったそうです。

JR東日本 新潟支社によると、6月29日以降はエリア全体で車両の運用を調整し、通常の両数で運行するとしていますが、白新線では7月2日(土)まで、新崎7時51分発の新潟行き「普通」が運休します。

また同支社によると、今後の車両やりくりに伴うE127系の走行については、路線やダイヤを含め未定とのこと。ただし運用の都合によっては、再び走行する光景を見られるかもしれません。

E127系は、前代の急行形165系電車を置き換えるため、1995(平成7)年3月から翌年11月にかけて2両編成13本(26両)が製造されました。ワンマン運転にも対応した車両で、車内には整理券発行器や運賃箱などを搭載。車体の帯色は濃淡のグリーンで、新潟地区の115系(二次新潟色)に合わせたものです。新型E129系電車の増備に伴い、本年3月に定期運行を終了していました。

2022年3月のダイヤ改正で定期運行を終了した、JR東日本 新潟車両センターのE127系電車(画像:写真AC)。