肥満イメージ

「食べてすぐ寝たら牛になるよ」──。子供のころ、親からこんな注意を受けた人は多いのではないか。食後すぐ横になるのは行儀が悪く、それを戒める言葉だ。

同じようなニュアンスで「食べてすぐ寝たら太る」という説がある。この説は本当なのか、専門家に聞いてみると…。

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■ついやりがちな習慣

食事を終えてお腹いっぱいになり、布団にゴロンと横になる。柔らかい布団が心地よくてウトウトしていたら、いつの間にか深い眠りについていた──。

誰しも経験したことがあるだろう。同時に、そうした行動を咎められた人も多いはず。

いわく、「食べてすぐ寝たら太る」というものだ。昔からの言い伝えはたくさんあるが、それらがすべて正しいとは限らない。


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■専門家に聞いてみると…

果たして、この説は本当なのだろうか。女性専用パーソナルジムOUTLINE(アウトライン)代表で、ダイエットに特化したYouTubeチャンネル「アウトラインジム」も運営している小林広和さんは、太る時も太らない時もあると話す。

「その日運動をあまりしていなかったり、1日を通して食べ過ぎてしまった日は、人間の体に脂肪を蓄積しようとする機能があるため、食べてすぐ寝た場合ほぼ全て体脂肪に蓄積する可能性があります。 一方、ハードな運動を行った日やあまりカロリーや糖質を摂取しなかった日などは、肝臓や筋肉内にガソリンのように貯まっているグリコーゲンが枯渇した状態にあるため、食べて寝てもエネルギーオーバーにならないので太らないような仕組みになっています」(小林さん)。

■太りにくい時間帯

前出の小林さんによると、総摂取カロリーが消費カロリーを上回ってしまうと太ってしまうそう。日頃きちんと運動して、食事に気を遣っていなければ、太るリスクが高いということだ。

ただ、食後にすぐ寝ても太りにくい「ゴールデンタイム」があるようで…。「体内には脂肪の合成を促すBMAL1というタンパク質があり、これが少ない時に食べると太りにくくなります。それが午後2時から3時です。また、昼食を食べた後、15分から20分ほどの昼寝であれば、脂肪の代謝を促進するホルモンが分泌されます。この程度の仮眠であれば脂肪になりづらく、太りにくくなります」(前出・小林さん)。

遅めのお昼ご飯を食べた後に少しまどろむくらいがちょうどいいのかもしれない。


■「深夜2時に近い時間」は要注意

逆に、注意が必要な時間帯もあるという。「BMAL1が一番多くなるのが深夜2時頃になります。夕食を取る時間がこの時間に近ければ近いほど脂肪になりやすいため、なるべく早い時間に食べることをおすすめします」(前出・小林さん)。

最近、肥満気味の記者はほぼ毎日、夕食を午後11時すぎに食べ、すぐ布団に入って眠りについていた…。食べてすぐ寝ることはもちろんだが、食事をする時間も意識する必要があるかもしれない。

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(取材・文/Sirabee 編集部・斎藤聡人 取材協力/女性専用パーソナルジムOUTLINE(アウトライン)代表・小林広和さん

「食べてすぐ寝たら太る」は本当? 太りにくい”ゴールデンタイム”があった