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電動化で価格が上がり、クルマが買えなくなる

シトロエンは、EV(電気自動車)の価格高騰に懸念を示している。原材料の高騰が世界中の自動車生産に影響を及ぼす中、電動化は手頃な価格帯のモデルの存在を脅かしていると、同社の欧州部門責任者であるアルノー・リボー氏は述べた。

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リボー氏は、欧州向けの新型EV「e-C4 X」の発表会で、シトロエンがEVのコスト削減を目指していると語った。

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シトロエンが最近欧州で発表した新型EV「e-C4 X」    シトロエン

「わたし達が今取り組んでいるのは、原材料費の上昇と電動化のコスト上昇を補うために、(クルマの)コストを下げることです」

「電動化で価格が上がり、クルマを買えなくなるというのは大きな脅威です。これはシトロエンに限ったものではありません。そのため、ますます意識して取り組んでいます」

新型e-C4 Xの価格はまだ明らかにされていないが、ベースとなったシトロエンe-C4と同等の価格(日本仕様は290万円から)になると予想されている。シトロエンは、新型e-C4 Xの主な魅力はその手頃な価格であるとしている。

同社の製品責任者であるピエール・モンフェリーニ氏は、「当社は市場においてバッテリーサイズを競うのではなく、最も手頃でお客様に身近なバッテリーを追求しているのです」と語っている。

技術的な観点からはコストが低く、顧客の観点からは長く使える、持続可能な設計を目指したいという。

サステイナビリティ持続可能性)は当社の未来、自動車産業の未来であり、C4 Xはそこに向けたものです」とリボー氏。

「当社のお客様は、持続可能なモビリティ・ソリューションを求めているのです。そのため、C4-Xは欧州14か国でEV(e-C4 X)としてのみ販売されることになりました」

シトロエンは、EV仕様のe-C4 Xと、ガソリンまたはディーゼル仕様のC4 Xを市場ごとに分けて販売する。英国や北欧などではEVを、その他の欧州諸国や中東などではエンジン車を導入する計画だ。


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