明治安田生命J2リーグ第24節、東京ヴェルディvsFC琉球が3日に味の素スタジアムで行われ、ホームの東京Vが2-1で逆転勝利した。

いずれも先月に監督交代に踏み切った14位の東京Vと、最下位の琉球による一戦。

前節、ジェフユナイテッド千葉に1-3で敗戦し、城福新体制で初黒星を喫した東京Vはバウンスバックの白星を、ナチョ・フェルナンデス新体制の初陣でFC町田ゼルビアに0-1で敗れリーグ4連敗の琉球は新体制初勝利、8戦ぶりの白星を目指した。

試合はいきなり早い時間帯に動く。2分、相手のスローインの流れからボールを奪った琉球が右サイドで繋いでボックス手前右の清武へ縦パスを通す。その清武からの低いクロスにゴール前で反応したケルヴィンが、DF2枚に囲まれながらも左足のシュートを流し込み、今季初ゴールとした。

前節に続き開始早々の失点となった東京Vは、自陣に[4-4-2]の守備ブロックを築くアウェイチームに対し、インサイドを取るサイドバック、大外に張って果敢に仕掛けるウイングを起点に内と外を織り交ぜた攻めでチャンスを窺う。その形からバスケス・バイロン、新井らが際どいシュートを放つ。

一方、相手を引き込んでのロングカウンターで虎視眈々と追加点を狙う琉球。前がかりな相手に対して、幾度か数的同数の鋭いカウンターを繰り出す。30分には相手FKを撥ね返した流れから背後に飛び出した中野が梶川からGKへの短いバックパスをかっさらい、ボックス内で一対一のビッグチャンス。だが、ここは飛び出したGKマテウスのビッグセーブに阻まれる。

チャンスは作りながらも最後の精度を欠くホームチームだが、前半終了間際に追いつく。42分、右サイドの梶川から逆サイドでフリーの新井へサイドチェンジが繋がる。ボックス付近の新井はカットインから相手を抜き切らずに右足インスウィングの柔らかなクロスを入れると、ゴール前にタイミング良く走り込んだ佐藤凌我がゴール右隅へヘディングシュートを流し込んだ。

1-1で折り返した試合は、立ち上がりこそ前半同様に琉球が勢いを持って入ったが、時間の経過と共に東京Vが押し込んでいく。

河村の投入で[4-3-3]から[4-4-2]に並びを変えると、新井を起点とした左サイドの攻めから幾度も際どいクロスを供給。75分には波状攻撃からボックス手前左の深澤が入れた高精度のクロスをゴール前の河村がダイビングヘッド。だが、枠の右隅を捉えたシュートはGK田口のビッグセーブにはじき出される。

琉球の粘りの守備もあり1-1のイーブンが続く中、互いに交代カードを切って決勝点を目指す。すると、83分には佐藤凌の中央突破の流れから小池のカウンタープレスで奪い返したボールを、佐藤凌がボックス左の新井に展開。ここで新井は左斜め45度からの完璧な右足シュートをファーポストに突き刺した。

その後、琉球の決死の反撃を身体を張った守備で撥ね返し続けた東京Vが、2-1のまま試合をクローズ。新井と佐藤凌の1ゴール1アシストによる共演で琉球を逆転で退け、千葉戦敗戦からのバウンスバックに成功した。一方、敗れた琉球は5連敗となった。

◆第24節
7月3日(日)
東京ヴェルディ 2-1 FC琉球

7月2日(土)
ブラウブリッツ秋田 0-1 レノファ山口FC
いわてグルージャ盛岡 1-0 大宮アルディージャ
水戸ホーリーホック 1-2 横浜FC
FC町田ゼルビア 2-3 ベガルタ仙台
ヴァンフォーレ甲府 0-1 V・ファーレン長崎
モンテディオ山形 0-2 栃木SC
ツエーゲン金沢 0-1 徳島ヴォルティス
ファジアーノ岡山 0-2 ロアッソ熊本
大分トリニータ 3-2 ジェフユナイテッド千葉
ザスパクサツ群馬 0-2 アルビレックス新潟