カリフォルニア州で先月、2匹の犬がリクガメの巣穴に閉じ込められる事態が発生した。犬たちが巣穴に入った後、体重100ポンド(約45キロ)を超えるリクガメが巣穴の入り口に居座ってしまったため外へ出ることができなくなってしまったのだ。飼い主の通報により消防隊が駆けつけてリクガメスイカでおびき出して犬を救出しようとしたがリクガメは微動だにしなかったため、巣穴を壊すことになったという。『The Western Journal』などが伝えている。

カリフォルニア州サンバーナーディーノユッカバレー在住のキャサリーンさん(Kathleen)は6月19日、愛犬で生後5か月の“ピオ(Peo)”と“フィン(Finn)”がペットのリクガメオスカー(Oscar)”の巣穴に入り込んだまま出てこないことに気付いた。

好奇心旺盛なピオとフィンは深く掘られたオスカーの巣穴に潜り込み、中を探検して外に出ようとしたのだが、オスカーが移動して入り口付近を塞ぐようにして居座ってしまったのだ。体重100ポンド(約45キロ)もあるオスカーを移動させるのは不可能に等しく、他に外へ出る手段がなかったピオとフィンはそのまま閉じ込められてしまった。

事態に気付いたキャサリーンさんはどうにかしてオスカーを移動させようと試みたが自分の力ではどうにもならず、数時間が経過し愛犬たちの声も聞こえなくなってしまったため同郡の消防隊「San Bernardino County Fire」に通報して助けてもらうことにした。

すぐに消防隊員らが駆けつけ、ピオとフィンの救出活動が始まった。オスカーが作った巣穴は奥深く、消防隊員が手を伸ばしても届かないほどだった。そこで2匹を引っ張り出すのではなく、オスカーをエサで誘導して移動してもらうことにした。長い棒の先にスイカを付けて巣穴に居座るオスカーの口元に差し出してみたが、オスカーは思うように動いてくれなかった。

オスカーが作り上げた巣穴を壊したくなかった消防隊員たちだったが、上手くいかなかったためやむを得ず巣穴の一部を破壊することを決めた。消防隊員らが巣穴の上の部分を1時間かけて掘り進めていくと、ようやくピオとフィンのいるところに穴を空けることができ、2匹は数時間ぶりに外へ出ることができた。2匹はケガもなく元気で、キャサリーンさんと再会できて大喜びの様子だったという。

「San Bernardino County Fire」が21日、Facebookに「風変わりな通報でしたが、無事に救出することができて良かったです」と報告すると、「素晴らしい救出劇」「確かにこれはユニークな救助活動だね」などといったコメントが多数届いている。

ちなみに犬の好奇心がトラブルを招いた事例として昨年、岩の下の隙間に頭を突っ込んでしまった犬が母犬の活躍により救出されていた

画像は『San Bernardino County Fire 2022年6月21日付Facebook「Puppies Rescued from Yucca Valley Tortoise Den」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)

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