育成の巨人は・・・。巨人は3日の広島戦(マツダ)に7ー5と勝利。キャプテン坂本に2打席連続ホームランが飛び出すなど、連敗を3で止めた。

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 坂本は6回に4月19日の広島戦以来となる4号ソロを放つと、同点の7回にも2打席連続となる5号2ランをマーク。負ければ借金生活となる試合で3安打3打点とさすがキャプテンの存在感を示した。

 それでも坂本は「ホームランがなかなか出てなかったので。ホームランだけが野球じゃないですけど、もうちょい打たないと駄目ですね」と反省の弁が口をついた。首位を独走する次カードのヤクルト戦に弾みをつけるホームランとなった。

 一方で投手陣で注目を集めたのは5月6日以来、2か月ぶりの先発マウンドとなった堀田だった。3回まで無安打投球。最速149キロの直球と気迫のこもった投球で広島打線を封じ込めていたが、4回一死後、菊池、マクブルーム、坂倉に3連打を浴び、1点を失った時点で降板となった。その後を継いだ戸根が打たれ、4回途中3安打3失点。

 一方、この降板には疑問の声も出た。元巨人監督で野球評論家の堀内恒夫氏(74)は3日、自身のブログを「ピッチャーの使い方」のタイトルで更新。

 「今日の広島戦。7対5で『なんとか』勝てた。巨人は3連敗をしなくて良かったとは思う。思うけど。勝ったゲームに苦言を言うようで申し訳ないけれど」と前置きしながら先発・堀田について言及。

 4回一死までの投球を「ここまでは良かった」としながら、その後、降板した場面について「ここで巨人ベンチが動いた。なんと堀田はマウンドを降りることになる」とコメント。

 続けて「4回のマウンド。堀田自身『5回』を意識し始めたと思うんだ。とは言え3連続ヒットは打たれたもののまだ1点取られただけ。俺はもう少し堀田に投げさせても良かったんじゃないかと思ったよ」と私見をのべた。

 堀内氏と同様の意見はほかの巨人OBからも出ている。この日の試合でテレビ解説を務め、昨年までチームのコーチを務めていた片岡治大氏はこの降板に「もったいないですね。もう少し(堀田の登板を)見たかったですね」と語った。

 OBが口をそろえるのにも理由がある。今季の巨人は「発掘と育成」を掲げ、投手、野手ともに若手育成を主眼に置いている。

 「とにかく若手を育てるにはチャンスを与え、厳しい場面も経験させるなど、粘り強く起用していくしかない。野手では増田陸が出てきたが、投手陣では期待されたドラフト3位の赤星も中継ぎ起用で最近は伸び悩んでいる。そういった意味ではもう少し長期的視点で起用することも大事になってくるのではないか」(球界関係者)

 堀田といえばトミー・ジョン手術明けの今季、最も飛躍が期待されている選手の一人でもある。現在先発投手陣は駒不足に悩まされているとあって、本人に勢いをつかせるためにも周囲は原監督にも「我慢」の起用を求めている。

 堀内氏は同ブログの中でこの日の中継ぎ起用についても言及している。

 「そこから戸根、鍬原、高木、赤星、高梨、平内、大勢と続く。今日は8人のピッチャーが出てきた。いつも言うことだけど中継ぎは人数が出てくれば出てくるほど調子の悪いのが出てきてしまう」とした上で「明日休みだからとかそういうこともあったのかもしれない。でも、もう少しピッチャーの使い方を考えた方がいいと思った試合だったね」と締めくくった。

 先発投手の早期降板が続くとそれだけ、中継ぎにもしわ寄せがくる。現状では守護神・大勢につなぐ「勝利の方程式」も確立されておらず、13・5ゲーム差と離されたヤクルトを追うためにも投手陣の整備は欠かせない。今後も原監督の起用に注目が高まりそうだ。

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]


原巨人 OBからも苦言を呈される「あの起用法」とは