エジプト東部、紅海に面する人気リゾート地のビーチで今月1日、68歳の女性がサメに襲われた。襲撃は家族を含む多くの観光客の目の前で発生し、現場は一時騒然となった。事故の詳細を『The Sun』などが伝えている。

紅海沿岸に位置するビーチリゾート「サールハシーシュ(Sahl Hasheesh)」で1日、エリザベス・ザウアーさん(Elisabeth Sauer、68)がサメに襲われ死亡した。

エリザベスさんはオーストリア出身で、休暇を利用しエジプト人のパートナーと一緒に1か月ほどエジプトに滞在、今月3日に帰国予定だった。

事故が発生したのは砂浜から近い浅瀬で、エリザベスさんは「最後にもうひと泳ぎしてくるわ」とパートナーに告げ、足にフィンを付けてスノーケリングをしていたという。

事故の様子を捉えた動画では、海水が真っ赤に染まる中でエリザベスさんが襲われてもがく姿が映っており、襲撃に気付いた人々は海から一斉に上がっていったそうだ。またエリザベスさんが泳いでいたのは桟橋から近く、観光客の1人が浮き輪を投げ入れたものの、エリザベスさんがいる場所まで届かなかったようだ。

エリザベスさんは腕1本と脚1本を噛みちぎられ、岸で蘇生が行われたものの意識は戻らず、搬送先のハルガダの病院で死亡が確認された。ショックで心臓発作を起こしたとみられている。

なおエリザベスさんを襲ったのは、サメの中でも最も泳ぐスピードが速いと言われるアオザメだったもよう。このサメは大きな個体で体長4メートルにもなるという。

リゾート地でのサメの襲撃には多くの人がショックを受けており、目撃者は当時のことを次のように語った。

「女性は最初、両手を使ってサメを引き離そうとしていた。」
「サメは水の中で体をくねらせて、女性を大きく揺さぶっていた。そしてフィンを付けた女性の片脚を噛みちぎり、その後片手を引きちぎった。女性の手はサンゴ礁の上に飛んでいった。」
「女性はサンゴ礁の上に座るようにして手や脚を出していた。襲撃のショックで叫ぶことも泣くこともなかった。」
「現場では悲鳴が上がりパニック状態だった。救命道具はなく、女性を助けようと海に飛び込む人もいなかった。」

実はエリザベスさんが襲われた海域から約200メートル離れた場所でも数時間後、ルーマニアからの観光客がサメに襲われて死亡しているのが発見されており、当局は同地域のビーチを3日間閉鎖して釣り、ダイビングウィンサーフィンを含む全てのアクティビティを禁止した。この地域でサメの襲撃は稀だが最近は事故が増えており、2020年にはウクライナ人の12歳男児が腕と脚を失っていた。

画像は『New York Post 2022年7月3日付「Sharks kill 2 women hours apart near resort in Egypt’s Red Sea」(The Green Kramsach/Facebook)(social media/e2w)』『Metro 2022年7月3日付「Shark killed second tourist 650ft from first fatal attack on pensioner」(Picture: Social media/east2west news)』『The Daily Star 2022年7月3日付「Woman’s chilling last words seconds before she was ripped to shreds by shark on holiday」(Image: Social media/east2west news)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

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