インターネット上に数多く存在する「ネットスラング」。なかには、その分野に詳しくないと分からないものもある。今ツイッター上では、野球ファンなら思わず笑ってしまう投稿が話題になっている。

【話題のツイート】これは起きているのか…?


■334番が存在しない

銭湯 ロッカー

「阪神に優しい温泉でよかったよ…」と意味深なコメントを添え、一枚の写真を投稿したのはツイッターユーザーのMDMA100号さん。そこには、333番と335番の下駄箱が写されている。そう、334番がない…。

いったい何を指すかというと、2005年日本シリーズ千葉ロッテマリーンズ阪神タイガース」の4試合の合計スコアのこと。岡田彰布監督のもと圧倒的な好成績で2年ぶり9度目のリーグ優勝に輝き、日本シリーズに乗り込んだ阪神だったが、初戦は10対1で濃霧コールド負け。2、3、4戦目も大差で負けて、4戦の合計スコアが33対4となり阪神ファンは深い傷を負った。

この時点ではネットスラングとして浸透していなかったものの、2010年にロッテが再び日本シリーズに進出すると…テレビでは05年のシーンが何度も放送。ネット上は、「33-4」ネタで大きく盛り上がったのだ。

10年はロッテ中日ドラゴンズによる日本シリーズ。まったく関係のないところでネタにされ、一人の阪神ファンは「なんでや! 阪神関係ないやろ」と叫んだという。以降ネット上では、「33-4」と書かれると「なんでや! 阪神関係ないやろ」という流れが完成した。


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■思わず笑った人が続出

MDMA100号さんの投稿にネットでは、「欠番は草なんよ」「野球ファンには分かるすべらない話」「なるほどw」「くっそ(笑)なんでや!」といった具合に、思わず笑ったという声が続出。

その一方で、「野球にわか。解説求む」「このネタ全然知らんかった」などのコメントが寄せられるように、何を指しているのか分からないという人も…。

■愛知県にある温泉施設で撮影

今回の投稿は、わずか数日で5万件を超えるいいねを獲得。334番がない下駄箱は、愛知県清須市にある「湯のや 天然温泉 湯吉郎」で撮影された。当時の状況をMDMA100号さんに聞いてみると、「その日は大山悠輔選手が通算100号ホームランを放ったので、大山選手の背番号3にちなみ、333番に靴を入れた時に気が付き、『あっ、これは…』となりました」と説明してくれた。

大きな話題を呼んでいることに対しては、「自分の好きな阪神を知ってもらえてうれしいかなと思います。33対4は過去なので、何も思いません」とのこと。


■湯吉郎に問い合わせてみると…

一つ気になるのが、なぜ湯吉郎では334番の下駄箱がないのか…。気になった記者が問い合わせたところ、「当施設はオープンから20年以上が経過しております。今は違うかもしれませんが…4は縁起の悪い数字ということで、設置しておりませんでした。それ以外にも見分けにくい6と9の下駄箱も設置しておりません」と説明。

それだけでなく、最後には「これって、阪神ファンの方が当施設について投稿してくださった件ですよね」と笑いながら話してくれた。あまりの対応の良さに、湯吉郎に行きたくなってしまった…。


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(取材・文/Sirabee 編集部・小野田裕太

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