35年以上も継続して使用され、最近除去された豊胸バッグの衝撃的な映像が形成外科医によってTikTokで公開された。豊胸バッグは硬くなったさつま揚げのようにも見え、経験ある医師でさえ「これほど酷いケースは稀」と述べている。『The Sun』などが伝えた。

オクラホマ州タルサの形成外科医ニコール・キャステリーゼさん(Dr. Nicole Castellese、47)が今年4月、35年以上使われて除去された豊胸バッグの動画をTikTokに投稿したところ大きな反響があった。

患者の65歳になる女性は1985年シリコンインプラントによる豊胸手術を受けており、1990年代に受けた診察で「豊胸バッグはそのまま入れておいて大丈夫」と言われ、除去手術を受けるまで35年以上も放置していた。

そのため取り出された豊胸バッグは硬く、シリコンを包み込む被膜(カプセル)にカルシウムの結晶が沈着する石灰化を起こしていたそうで、動画では透明なはずの豊胸バッグがオレンジに変色し、ジェル状のシリコンが漏れ出しているのが見て取れる。

キャステリーゼ医師は2つの豊胸バッグをひっくり返して見せており、動画を見た人は「とても豊胸バッグには見えない。まるでドーナツかビスケットパン」「いやチキンのよう」「デザートにも見えるよね」「まるでスライムのようだ」「これを体の中に入れていたなんてショック」「35年? あり得ない。よく病気にならなかったね」と驚きの声をあげた。

これらの反響を受けキャステリーゼ医師は「ここまで酷いのは非常に珍しい」と述べ、除去に至った経緯をこのように説明した。

「女性はクリニックを訪れる1年以上前にマンモグラフィ検査を受け、豊胸バッグの1つが破損している可能性を指摘されたようです。ところが医師から的確なアドバイスを受けることはなく、かなりの費用がかかることから除去せずにそのままにしていたようです。」

「通常シリコンバッグは、破損しても被膜内に留まります。しかし漏れ出す可能性もあることから、破損が判明した場合はすぐに除去するべきなのです。また生理食塩水が入った豊胸バッグは破損して漏れ出すと胸がしぼみますが、シリコンバッグはジェル状で気づかないことが多いため、MRI検査が必要になるのです。」

ちなみにシリコンバッグは10年以上の使用に耐えられるようにはデザインされておらず、古くなればなるほど破損や合併症の危険が高まるそうで、同医師は「もし古いシリコンバッグを使用している人がいたら、すぐでも検査を受けることをお勧めします」とアドバイスした。

なおこの女性患者は豊胸バッグの切除、被膜切除、乳房固定術を受け、医師はドレーンを留置したという。

画像は『The Sun 2022年6月30日付「BOOB JOB TikTok surgeon removes woman’s 35-year-old breast implants – and shocked users are all saying the same thing」(Credit: Jam Press)』『Dr. Nicole Castellese 2022年4月14日付TikTok「Patient with 35+ year old implants.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

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