イベントの帰りは一度に大人数が動き始めるため、混雑は避けられない。しかしコンサートの帰りに渋滞にはまったアイルランド在住の男性が、作業用ベストを利用した大胆な作戦を実行して話題を呼んでいる。男性はこの方法で、数時間の渋滞を10分で通過することができたという。『The Sun』などが伝えている。
アイルランド首都ダブリン在住のネイサン・トゥワムリーさん（Nathan Twamley、27）は先月25日、ダブリン北部にあるマラハイド城で行われた歌手ダーモット・ケネディ（Dermot Kennedy）のコンサートを楽しんだ後、恋人のコートニー・マクヒューさん（Courtney McHugh）と友人のショーン・ラファティさん（Sean Rafferty、26）と共に車で帰路に就いていた。しかし多くの人が一斉に会場を出たため道路は大混雑し、なかなか先に進むことができなかった。
「家に着くまで何時間もかかるかも」と思ったネイサンさんは、ショーンさんが黄色い蛍光色の作業用ベストを持っていることを知ってある作戦を思い付いた。ネイサンさんはハンドルをショーンさんに預けて車を降り、黄色いベストを着たまま近くの車の窓をノックし始めた。ネイサンさんは作業用ベストを着用して交通誘導員のフリをし、「関係者の車を通すために道をあけてください」と声をかけていたのだ。コートニーさんが撮影した動画には蛍光色のベストを着て車の前を歩くネイサンさんの姿が映っており、ためらうことなく自信たっぷりに車を誘導していた。
ネイサンさんは「すでに2時間も待っている人がいたんです。それでショーンに『作業用ベストがあればこんな渋滞、すぐに通れるのに』と言ったら、『トランクに入ってるよ』という返事だったんです」と当時を振り返っている。声をかけたドライバーたちに理由を尋ねられたものの、ネイサンさんが「事故があったんです」とだけ伝えると素直に道を譲ってくれたという。
車の列に対してひたすら声をかけ続けたネイサンさんは約10分後、ついに自分の車を列の先頭まで誘導することができた。そこでようやく本物の交通誘導員がネイサンさんの行動に気がつき、ずる賢い作戦がばれてしまったという。だが幸いにもこの交通誘導員はネイサンさんの行動を面白いと思ったようで、笑いながら通してくれたそうだ。
「3時間の渋滞をすり抜けて後ろを振り返ると、どの車もほとんど進んでいなかったので笑いが止まりませんでしたよ」とネイサンさんは笑っている。渋滞にはまっていた当事者たちにとってはあまり面白い話ではないが、コートニーさんがこの動画をTikTokに投稿すると、コメント欄には「こうした会場で働く人は注意しないとね」などセキュリティ面を心配する声が見られた。しかし多くの人から「これは最高だ」「いざという時のために車に積んでおこうかな」「ヘルメットも有効だね」「作業着を着ていればいろんなところに入れるよ」「賢いな」などといった声があがっている。
画像は『The Sun 2022年7月3日付「JAM SESSION People think I’m a hero for my sneaky high vis vest trick to skip a three hour traffic jam」（Credit: Deadline）』のスクリーンショット
（TechinsightJapan編集部 iruy）
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