今年も、世界各地で気候変動による自然災害が発生しているが、アメリカ・サウスダコタ州では嵐による珍しい自然現象が目撃された。
まるで、暗視ゴーグルで見たかのような、あるいは色調を加工したかのような緑色の空が東部に広がったのだ。だがこれは現実の光景である。
ソーシャルメディアでは、この世のモノとは思えない、緑色に染まった不気味な空の様子が多くの住民によってシェアされた。
7月5日の午後、サウスダコタ州東部を激しい嵐が通過した。雨と強風、雹(ひょう)に見舞われたスーフォールズでは空が緑色に染まるという不気味な光景が広がった。
GOODNESS GREEN. This is a look at the sky in Sioux Falls right now as severe storms push through from one of the DOT cams. #SDwx @foxweather pic.twitter.com/VhSEvxpE1D
— Heather Brinkmann (@WeatherHx) July 5, 2022
日没に近づくにつれどんどん緑色となるその空を目撃した人々は、何事が起きたのかと驚きを隠せなかったようだが、どうやら原因は自然現象で、雷雨内の光の屈折から作成されたものだそうだ。
The color of Sioux Falls’s sky rn is unreal. pic.twitter.com/IuS6bB1PSk
— Carl Jones (@Wx_Jones) July 5, 2022
雲の中に大量の水分または氷が存在して発生
国立気象局の気象学者コリー・マーティン氏によると、空が緑色になるった理由は、雲の中に大量の水分が含まれていたからだという。
通常、かなりの量の氷、いわゆる雹が存在していることを意味します。
— Dan Neugebauer (@dnegs21) July 5, 2022
確かに、この日スーフォールズの広域で、テニスボールサイズの雹が降っていたことが報告されている。
また、AccuWeather気象学者のアイザック・ロングリー氏は、次のように述べている。
雷雨は、日中の太陽エネルギーが嵐に燃料を供給するのを助けているため、その日の遅くに発生する傾向があります。
私たちが知っているように、太陽は地平線に近付くにつれて、日の終わりには赤く見えます。背の高い雷雲の下に光が入ると、赤い日光と青い光の組み合わせが、空を包み込む緑色になります。
つまり、背の高い雷雲の下の光は水滴による散乱で青く見え、その青い光が夕日からの赤い光で照らされると緑色に見えることから、雷雨の中にはその緑がかった色合いを持つものがあるそうだ。
The approach. @NWSSiouxFalls @keloland @dakotanews_now pic.twitter.com/NOl35jIlpt
— jaden 🥞 🍦 (@jkarmill) July 5, 2022
それにしても、まるで暗視ゴーグルで見たかのような緑色の空は不気味だ。
気象学者いわく、通常激しい雷雨による風害はコミュニティの一部に限定される傾向があるが、この雷雨のクラスターは、はるかに広い地域に広範囲の被害をもたらす可能性があるという。
同地域は更に多くの悪天候が予想されており、住民に注意喚起が促されているということだが、それにしても突然空が緑色になったらこのご時世だもの、嫌な予感しかしないよな。
Skies Turned Green During Tuesday's Derecho In South Dakota
References:Why the skies over the Plains turned green during Tuesday's derecho/ written by Scarlet / edited by / parumo
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