2022年7月8日(金)あうるすぽっとにて、劇団鹿殺し 活動20周年記念公演vol.2『ランボルギーニに乗って』が開幕した。

 写真:和田咲子

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20年目の「今」を鮮烈に打ち出し、劇団鹿殺しの新たな一歩を力強く示す今作。「子供の憧れの象徴だった」と作の丸尾が語るランボルギーニ。今作では、劇団鹿殺しの御家芸とも言える身体パフォーマンスによるステージングで「ランボルギーニ」が舞台上を駆け回り、菜月チョビの演出で、物語は時代も場所も人物も軽やかに移り変わり、観る者の心を非日常へと運んでいく。

 写真:和田咲子

 写真:和田咲子

今作に参加したゲスト陣も、その魅力を余すことなく発揮している。物語の主軸となるテルオを演じる松島庄汰は、ナイーブな青年期から、鉄工所でうだつのあがらない日々を過ごす中年期まで、人間味溢れるキャラクターを演じる。キーマンとなる「マイケル」を演じる河内大和は、現実の世界ではテルオの唯一の友達、そしてテルオの想像上の世界では破天荒な傭兵を演じる。さらに、高校生(!?)から鉄工所の職員までさまざまな役で演劇の自由さを見せつける。
キャラメルボックスから参加の多田直人は、オープニングナンバーでロックな歌唱を披露。そして劇団鹿殺し作品に10年以上前から出演する花組芝居の谷山知宏は、ランボルギーニのパフォーマンスでその高い身体性と表現力を、いかんなく発揮している。

 写真:和田咲子

 写真:和田咲子

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 写真:和田咲子

そして、劇団を支える「劇団員」の活躍にも注目だ。KAKUTAなど外部作品でも活躍する浅野康之による振付は、物語の世界を鬱屈とした現実から夢が広がる空想へ昇華させ、作品世界を一層広げる。劇団の中核を担う鷺沼恵美子、有田あんは、それぞれの役所から物語の骨子を支え、さらにそれぞれブラスバンドの生演奏も披露。
丸尾丸一郎の脚本×菜月チョビの演出という、唯一無二のクリエイトオリジナリティを劇団員がさらに高め、20年目の新作本公演を作り上げた今作。ゲスト、劇団員が一丸となってあらゆる風景、あらゆるシチュエーションを早変わりで体現していき、人間の表現の可能性を自由に遊び尽くす、演劇への愛情と尊敬に満ちたパワフルな作品になっている。

 写真:和田咲子

 写真:和田咲子

 写真:和田咲子

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今作は東京公演が7月8日(金)〜7月18日(月・祝)にあうるすぽっとで、大阪公演が7月22日(金)〜24日(日)に近鉄アート館で上演される。なお、7月17日(日)・18日(月・祝)には配信公演も実施(終演後1週間見逃しアーカイブ視聴可能)。

さらに、DVD化・Blu-ray化が決定&先行予約受付も開始される。WEB先行特典として、舞台写真ポストカード10枚セット(非売品)を同封。DVDの詳細は公式オンラインショップである子鹿商店にて案内。

丸尾丸一郎 『ランボルギーニに乗って』開幕に寄せて

やっと劇団鹿殺しの新作を作ることができました。
行き先が決まらず、ノロノロで、汗だくで、
格好悪いランボルギーニかも知れないけど、劇団員たちと精一杯作りました。
劇団なんて誰を幸せにしてるんだろう?とため息が漏れる時もあるけど、
旗揚げした頃の僕らが、目を輝かせて「人生は一度きり。アクセルを踏め!」と
口うるさく言ってくるから、
これからもワールドグランプリ優勝を目指して頑張ります。
世界に1台しかないランボルギーニ、ぜひ観にきて下さい!

劇団鹿殺し 活動20周年記念公演vol.2 『ランボルギーニに乗って』