このままでは・・・。巨人は15日の広島戦(東京ドーム)に延長戦の末、3ー6と敗れた。2ー2の延長11回、7番手の菊地が磯村に満塁弾を浴び3連敗。借金は2、セ・リーグは2位から5位が0・5差と大混戦になってきた。

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 延長11回二死満塁。菊池の初球、甘く入ったスライダーを広島・磯村は見逃さなかった。思い切って振りぬくと自身初のグランドスラム。打たれた菊池は茫然とするしかなかった。

 原監督は「菊地は責められない。もう少し打線がいかないと。流れを変える、誰か出てこないと」と好機はありながら、決めきれなかった打線に奮起を求めた。

 6回には、大城がチーム73イニングぶりとなる右越え三塁打の適時打を放つも、反撃及ばず。相手を上回る11安打を放つも勝利には結びつかなかった。

 投手陣は先発の山崎伊が5回7安打2失点、その後をリリーフ陣のリレーでつなぎ、計7投手を費やしたが、勝利に結びつかなかった。打線の湿りぐあいも注目となっているが、投手陣の起用法についても心配が高まっている。

 元巨人監督で野球評論家の堀内恒夫さん(74)は14日に更新した自身のブログ内で最近のチームの投手起用について言及している。

 13日の阪神戦(甲子園)、0ー13と大敗したゲームでは先発のメルセデスが2回途中で降板となったため、計6投手を費やした。この継投について堀内さんは

 「6人も出てきた。投げる順番も回数もそう。勝ちパターンなのかそうでないのか」と疑問を呈しながら、こう続けた。

 「本気で方針を考え直さないと投げる選手たちは頭も心も使えない、ただただ投げる機械になってしまうよ。機械は部品が摩耗したりメカニックが少しずれただけですぐに壊れてしまう」と勝ちパターン、負けパターンに関わらず登板回数を重ねるリリーフ陣の負担を危惧する場面もあった。

 昨年もチームは6月8日オリックス戦(京セラ)で球団史上最多となる9投手をつぎ込んだ試合が注目を集めた。

 「昨年もマシンガン継投が話題となったが、今季も先発陣の見切りが早くなってきている。どうしても中継ぎ陣の負担は重くなり、勤続疲労が心配されている」(球界関係者)

 現在首位を走るヤクルト投手陣でチームトップの登板数は守護神・マクガフの31試合、その後は29試合の大西、木澤、今野が並ぶ。一方の巨人は38試合の鍬原、37試合の今村、35試合の大勢、平内、34試合の高梨と続く(すべて15日現在)。リリーフ陣の負担が数字にはっきりと示されている。

 こういった起用に関してはコーチ陣にも厳しい目が向けられている。

 「昨年もマシンガン継投をめぐっては原監督を止められなかった宮本チーフ投手コーチの責任が問われました。今年はその役目を担うのが桑田投手チーフコーチになります。このままいくと昨年同様、壊れる選手が続出しかねない。歯止めが求められています」(同)

 昨季58試合に登板した左腕・中川は今季ここまでコンディション不良で登板なし。チームトップの59試合に登板した鍵谷も6月に登録となったものの、不振で抹消となった。勤続疲労の影響も見られるため、投手陣には早めのケアの必要性がいわれている。

 一時は首位を独走したチームもここにきて貯金を使い果たし、最下位もありうる状況となってきた。この苦境を乗り越えるには投打含めて、今1度整備する必要がありそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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