ヴィッセル神戸は18日、MF橋本拳人がスペイン2部のウエスカに移籍することを発表した。ウエスカも同日に、クラブ公式サイトで橋本の加入を発表している。

 現在28歳の橋本はFC東京の育成組織出身で、2012年にトップチーム昇格を果たした。2013年5月から2014年にかけてロアッソ熊本への期限付き移籍を経て、2015年にFC東京へと復帰。FC東京のトップチームでは公式戦通算167試合に出場し、17ゴールを記録した。2020年夏にロストフ(ロシア)へと完全移籍。約1年半で公式戦通算30試合に出場し、8ゴール3アシストを記録していた。

 今年に入り、ロシアウクライナへの軍事侵攻を開始すると、国際サッカー連盟FIFA)は両国のクラブチームに所属する外国籍選手に対し、一時的な国外移籍を認める特例措置を3月に発表。これにより橋本は3月27日に神戸に加入し、ここまで公式戦10試合に出場し1ゴールを記録していた。当初の契約は6月30日までだったものの、今月初めに契約延長が発表されていた。

 クラブを離れることとなった橋本は、神戸のクラブ公式サイトを通じ次のようなコメントを発表している。

「このたび、SDウエスカに移籍させて頂くことになりました。自分が苦しい時期に声をかけてくれてクラブに招き入れてくれたヴィッセル神戸には感謝しかありません。また、自分の決断に理解を示してくれた三木谷会長をはじめクラブの皆様には、本当に感謝しております。夢であった海外挑戦が様々な事情で難しくなっていましたが、今回、改めて、オファーを頂き、自分と向き合った結果、移籍の決断をさせて頂きました」

「4カ月という短い期間でしたが、素晴らしいチームメイトと出会い、スタッフの方々に支えられてサッカーをできる喜びを改めて感じることができました。そして、サポーターの皆様には、苦しい時期、声の出せない状況のなかチームに寄り添ってくれて拍手を送って下さり感謝の気持ちでいっぱいです。僕自身なかなかチームに貢献できず、このタイミングでの移籍ということで本当に申し訳ない気持ちですし、チームに必要としてもらった中でこの決断をすることはとても苦しかったです。ただ、ヴィッセル神戸プレーさせてもらえたからこそ、このチャンスを頂けたと思うので、今後活躍し、飛躍することで皆さまに恩返ししていきたいと思います」

「最後になりますが、ヴィッセル神戸に関わる皆様と闘った日々は自分にとってかけがえのない時間になりました。ヴィッセル神戸プレーできて良かったなと心の底から思っています。本当にありがとうございました。また会える日を楽しみにしています」

ウエスカへの移籍が発表された橋本拳人 [写真]=Getty Images