浙江省衢州市ハイテク産業パーク内の海塩化工有限公司で16日、酸素ボンベが爆発し、火災が発生した。酸素ボンベの点検中で、別のボンベが次々に爆発した。生産品の化学物質のアジ化ナトリウムが燃え出した。アジ化ナトリウムは安定した燃焼を続け、爆発はしなかった。駆けつけた消防が、約1時間後に火を消し止めた。中国新聞社が報じた。
工場建物1階で酸素ボンベの点検作業をしていた。2階で酸素ボンベが爆発した。続いて、2階で保管していた生産品の化学物質のアジ化ナトリウムが燃え出した。アジ化ナトリウムはナトリウムと窒素が化合した物質のひとつで、防腐剤、農薬原料、起爆剤など、多方面の用途がある。不安定な物質で急に加熱すると爆発する場合がある。
同工場でアジ化ナトリウムは爆発にいたらず、安定した燃焼を続けた。しかし火の勢いは強く、工場1階部分にも大きな炎が流れ込んだ。
消防が到着して消火活動を開始した。すると、2階では保管されていた酸素ボンベが次々に爆発した。強く熱せられたためだった。大音響が轟(とどろ)き続け、そのたびに2階の窓から炎が激しく噴出した。震動で近くの建物数棟の窓ガラスが割れた。
消防は放水による冷却を続けた。約1時間後に火は消し止められた。
最初の爆発が発生した時に、同じ建物の1階部分では酸素ボンベの点検・修理作業が行われていた。消防は、1階での作業の何らかの不備が、2階での爆発に結びついた可能性も排除できないとして、詳しく調べはじめた。
同爆発炎上で死傷者は出なかった。(編集担当:如月隼人)
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