毎週水曜深夜0時30分より放送中のドラマ『みなと商事コインランドリー』(テレビ東京系)。

【草川拓弥(超特急)×西垣匠】ドラマ『みなと商事コインランドリー』インタビュー&場面写真をさらに見る

コインランドリー店を営むアラサー男子・湊 晃(草川拓弥[超特急])と、その店に客としてやって来たイケメン高校生のシンこと、香月慎太郎(西垣匠)との恋物語を描く。

湊への恋心を隠すことなく積極的に攻めるシンと、シンのことが気になりながらも年齢差や、シンの将来、昔の苦い恋の思い出を引きずって恋に臆病になってしまう湊。そんな2人の微妙な駆け引きに、放送スタートからTwitterのトレンド入りを果たすなど、話題となっている。

Paravi」での先行配信が始まり、いよいよ地上波での放送初日を深夜に控えた中、草川と西垣にインタビューを敢行。撮影を通して縮まった距離感で、お互いの印象や、「文字にするとパンチが強すぎる(笑)」と草川が語ったシーンの裏話、とっておきの見どころなどを語ってもらった。

「もう俺はお前に忖度しない」って言われました(笑)

――Paraviでの配信が始まりましたが、反響は届いていますか。

草川:届いています。1話を観て、早くも聖地巡礼をしてくださったという方を見かけたりもしました。

原作があるものって実写化するとなると賛否があるものだとは思うんですけど、原作ファンの方からも楽しみと言っていただくことが比較的多かったので、そこは純粋に嬉しいなと思っています。

西垣:僕もエゴサが趣味なので(笑)、よく調べているんですが、本当に嬉しいお言葉ばかりでみなさん優しいなと。

原作ファンの方にも、ドラマから初めて観る方にも、どちらにも面白いと受け取ってくださっている感じがあるので嬉しく思っています。

――お二人は今回が初共演ですが、お互いの印象を教えてください。

草川:最初は比較的クールなイメージだったんですけど、しゃべってみるとすごく明るいし、一人でいるのがあまり好きではなくて、とにかく誰かと話していたいというところが可愛らしいなと。だから、だいぶ最初とは印象が変わりました。

西垣:僕も最初はクールというか、あまりお話しされない印象だったのですが、話しかけたらちゃんと返ってきたので良かったです(笑)。

――よく一緒に話していた話題とかってありますか。

草川:やってるタイトルは違えど、ゲームの話をしたりとか。あとは、僕は服が好きなんですけど、匠くんも好きみたいで「このコーディネートどうですか?」って、昔の写真を見せてくれたことがあって。

西垣:すごくボロクソに言われました。全然ダメって。

草川:あははは(笑)。ちょうどそこに衣装部の方もいて、一緒に見たんですけど「改良の余地ありだな」って。

西垣:2人からバッシングされて(笑)。僕は話題になればと思って見せたのに。

草川:ごめんね(笑)。

――気を遣わない関係になれたってことですよね(笑)。

西垣:その時に「もう俺はお前に忖度しない」って言われました(笑)。でもそれくらい仲良くなれたんだと思って嬉しかったです。

妄想シーンが実はすごい

ベッドで覆いかぶさったり、2人でお風呂に入ったり(笑)

――お互いを見ていて、役柄と重なる部分はありますか。

草川:まずはビジュアルがまんまですよね。漫画のシンがそのまま出てきたような。あとは演じている時もスイッチが入った瞬間に「シンだ」って思ったことがたくさんあったし、匠くん自身も思ったことに真っすぐで、そういうところはシンと重なるなと思っていました。

西垣:そうなんですよ。僕も突っ走ってしまうタイプなので、バレてたんですね(笑)。逆に普段の拓弥さんからは湊さん要素はあまり感じられなくて。サバサバしているし、0か100かみたいに白黒つけるタイプなので、湊さんみたいに濁したりしないです。湊 晃はグレーにし続ける人ですからね。

でもお芝居をしていると湊さんなんです。それが本当にすごいなと思いました。僕はシンに近い部分があったから、自分に寄せられたので演じやすかったんですけど、湊さんは拓弥さんとは真逆のナヨナヨした男だったから。

――草川さん自身は湊のことをどう感じていたんですか。

草川:僕はグレーが好きじゃないというか、白黒はっきりつけたいタイプっていうのは匠くんの言う通りだし、思ったこともそのまますぐに言うので、最初に台本を読んだ時は湊よりもシンに共感できる部分の方が多かったです。

あとは実際に僕と湊は同じ27歳なんですけど、このドラマの情報が発表された時は、「アラサーに見えない」って言われて。

だから見た目とか、仕草とか、声のトーンやしゃべり方とか、そういう外側の部分からも寄せていきましたし、中身的にも気持ちの動きは意識していました。そこは自分なりに解釈しながらやっていきました。

――演じ方は監督とも相談されたのでしょうか。

草川:今回、監督が三名(金井純一、湯浅弘章、枝優花)いらっしゃったんですけど、それぞれにやり方が違ったので、その都度考えながらやっていました。やっぱり難しい部分もありましたけど、吸収する部分もありました。

ただ3、4話を担当した湯浅監督とは何度かご一緒(ドラマ『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』『ジェンダーレス男子に愛されています。』)しているのでスムーズにできました。

――西垣さんも演じる上で意識していたことはありますか。

西垣:シンは感情の起伏が表情にあまり出ないので、無表情なのに怒っていたりするんです。だからとにかく内面を重視していました。口数が少ない人ほど、心が燃えていなきゃそれが伝わらないと思ったので。

あとは恋愛もので、シンが攻める側なので、壁ドンとか、顎クイとかの胸キュンシーンをやることもあったんですが、それをきれいに見せようとか、カッコ良くやろうとか、そういうことは考えないようにしました。

もちろんそういう考えもよぎったんですが、シンをやる上ではそれはちょっと違うなって。余計なことは考えず、その時のシンの気持ちを大切に演じるようにしました。

――演じていて印象に残っているシーンはありますか。

草川:湊にもシンにもあるんですけど、妄想シーンが実はすごくて。

西垣:結構攻めてますよね。

草川:ベッドで覆いかぶさったり、2人でお風呂に入ったり。文字にするとパンチが強すぎる(笑)。

西垣:妄想だからって結構ハチャメチャなことをしているから(笑)。

草川:その時の2人の設定には沿ってなくて、妄想だからすごいんですよね。

西垣:一瞬ですけどね。

草川:その一瞬なのもいいんですよ。ずっとは見せないっていう(笑)。

――そういうシーンは恥ずかしがらずにできるのですか。

西垣:撮ってる時は別にそんなに思わないんですが、放送されるものを観たら「おお~」ってなるんだろうなって(笑)。

草川:そうだと思う。自分じゃ見られない仕上がりになってるかと。確かに撮ってる時はそんなでもないんですけど……でも、距離も近いし、ドキドキはしましたけどね(笑)。

僕の知らない草川拓弥

キラキラしてました。僕の知らない草川拓弥を見ました

――本作は草川さんにとって初主演作になりましたが、西垣さんから見て、草川さんの主演ぶりはどうでしたか。

西垣:周りの方にすごく気を配っていて、隅々まで見えていて視野が広いなと思いました。細かいところなんですけど、スタッフさんのためにすっと身を引いてあげたりとか。いい意味で空気を読むし、優しいですね。

あとはスタッフの皆さんの名前をちゃんと覚えていて、たくさんコミュニケーションも取っていたので、さすが座長だなと思いました。

――その辺は意識していたのですか。

草川:気を遣うみたいなのは特に意識してなかったですけど、名前を覚えるというのは意識しました。というのも、人の名前を覚えるのが苦手で(苦笑)。実はメモ帳に名前を書いたりして覚えました。セリフより一生懸命に覚えたかも知れない(笑)。それは最低限、やっておきたかったので。

――積極的にコミュニケーションを取っていたのは?

草川:それは単純に現場の雰囲気を良くしたかったので。現場の雰囲気が良くなれば、僕たちも芝居がやりやすくなりますし。それはやって良かったなと思いました。

――ちなみに西垣さんは先日、草川さんが所属する超特急のライブを観に行かれてましたよね。

西垣:めっちゃカッコいいんですよ。超キラキラしてました。僕の知らない草川拓弥を見ました。ダンスもキレキレだし。あとは、メンバーの方と一緒にいる時はドラマの時とは違っていて、こういう立ち位置なんだなって思ったり。

だから、ライブを観てから撮影に入りたかったなって。そしたらお芝居も変わったのかなって。湊さんに対する憧れの気持ちがプラスアルファされたと思うんですよね。ホントにキラキラしてたから。ただそれが結果的にお芝居としてプラスになるのか、実際はわからないですけど。

草川:なるほどね。5話から8話を担当してくださった枝監督は、逆に超特急を一切見ないようにしていたらしくて。変な先入観がつかないように。そういう方法もあるみたいから、どっちがいいっていうものでもないかもね。

西垣匠の特別な表情

シンの湊にしか見せない表情や姿は、僕だけの特別なものです(笑)

――では、草川さんが見た、現場での西垣さんの意外な一面があれば教えてください。

草川:たぶん自分のことがすごく好きなんですよ。

西垣:あははは(笑)。バレました?

草川:大事なことでもあるんですけど、毎回、モニターを確認しに行くんです。キュンキュンするようなシーンは絶対にチェックしているし、モニターまで行けない時は、衣装さんとかが持っているタブレットで確認しているし。

それで誰にでも「今の大丈夫でした? 良かったですか?」って聞くんですけど、それを聞けるピュアさは僕にはないなって(笑)。そこは純粋にいいなって思いました。

西垣:心配だからですよ。

――自分が好きだからではなくて、心配だから確認していると。

西垣:そうです! でも自分のことは好きですけどね(笑)。

草川:それは素敵なことだよ。

西垣:せっかく今のようなお仕事をさせていただいてるのであれば、自分が自分のことを好きでいないとって思うんです。だって周りは誰も僕のことを好きでいてくれないかも知れないじゃないですか。

草川:うん。

西垣:そこで「うん」って言わないで(笑)。

草川:あははは(笑)。

――誰も好きじゃないってところではなくて、自分をまず好きにならないとってところですよね(笑)。

草川:はい(笑)。勉強になります。

――最後に、お互いにこのドラマでの相手の見どころを教えてください。

草川:シンには湊だけに見せる顔っていうのがあって、それがたまらなくかわいいです(笑)。それでいてカッコいい部分もあるし。僕、そういうふうに思った時は、ちゃんと本人に伝えるんですよ。そしたら「いじってるんでしょう」って言われて。

シンが湊のことを助けてくれるシーンがあるんですけど、がばって起こされて「大丈夫ですか? 湊さん!」って言った時の顔が忘れない(笑)。すごくカッコ良かったです。それも本気でカッコいいと思ったから伝えたのに、いじってるって言われて。とにかく、シンの湊にしか見せない表情や姿は、僕だけの特別なものです(笑)。

西垣:僕が個人的にキュンってなったのは、湊家のおまじないがあって、それをシンにかけてくれるところ。それまでシンの方がグイグイ攻めていたのに、急に湊さん発信で来るんです。

立場が逆転する上に、物理的な距離が近くてキュンってしました(笑)。段取りの時とか新鮮だなって思って、素でニヤニヤしてしまいました。なので僕のお勧めポイントはそこですね。


劇中では受け身の湊と攻めのシンという関係性ですが、インタビュー中は年上らしくリードする草川さんとそれにゆだねる西垣さんという逆の関係性で、とても和やかにお話をしていただけました。実際とは違うからこそ、お2人の演技力の高さもドラマを観ると改めて感じられると思います。

ちなみに今回のお写真で西垣さんが履いているスニーカーは、草川さんから誕生日プレゼントとして贈られた(番組TikTokでその時の模様も公開中 tx_minasho)もの。撮影の時に草川さんから「履いてきたの?」というようなことを言われ、笑顔でうなずいていた西垣さん。そんなお2人も想像しながら写真もチェックしてみてください!

ヘアメイク/Mashino スタイリング/東正晃

作品紹介

テレビ東京系 ドラマParavi『みなと商事コインランドリー
毎週水曜 深夜0時30分より放送
動画配信サービスParavi」で毎週水曜夜9時より毎話独占先行配信中

撮影/小嶋文子