株式会社トドオナダ(代表取締役社長 松本泰行)は、3,000以上のWEBメディアをモニタリングできるツール「Qlipper」(https://qlipper.jp/)のデータに基づき、2022年7月8日に起きた安倍晋三元首相の襲撃事件に関するウェブニュースの分析を発表いたしました。


■サマリー
・事件当日、安倍元首相の記事は前日の約113倍に
・当日は事件直後と追悼コメント発表のタイミングで記事が増加
・報道が早かったのは通信社と地元テレビ局
・「宗教団体」を最初に報じたのは8日夕方の『毎日新聞
・「統一教会」と最初に報じたのは9日夜の『現代ビジネス』
・団体名の明記に慎重だった新聞・テレビ
・11日の記者会見後、「統一教会」の記事数急増
・「国葬」の可能性は事件当日から報じられていた



■事件当日、安倍さんの記事は前日の約113倍に
7月8日にQlipperが収集した安倍さんのウェブニュースは22,460記事。前日の7日に安倍さんに言及した記事は199だったので、前日の約113倍になりました。
【事件前後の安倍さんの記事推移】
1日に22,460記事という数は巨大です。たとえば現役の岸田首相の6月半ばから1ヶ月の記事数は45,284。今回の事件は、1日に岸田さんのほぼ2週間分の報道を生んだことになります。

■事件直後と死去後の弔意表明で記事数上昇
7月8日の記事推移】
8日の内で時間ごとの記事数推移を見ると、事件直後の12時から13時にかけて最初のピークが来ています。
その後安倍さんの死去が発表されてから、著名人や国内外の要人による追悼コメントが出され、19時から20時台に次のピークが来ています。

■報道が早かった共同通信MBS
Qlipper上で最初に事件の記事が収集されたのは11時48分でした。なお、現在確認できる限りでは、事件を報じた記事で時間が最も早かったのは11時43分付で、共同通信MBSニュースそれぞれが配信した記事でした。

■「宗教団体」はいつから報じられたのか?
「宗教団体」が事件の背景と最初に書いたのは『毎日新聞』で、7月8日16時29分付のスクープでした(Qlipperでは16時31分に収集)。容疑者は特定の宗教団体幹部の名前を挙げ、その幹部を狙うつもりだったと供述していると判明した、と報じています。
その後、『TBS NEWS DIG』が19時36分と20時21分付、『日テレNEWS 24』が20時19分付で、容疑者は特定の宗教団体に恨みがあり、その団体と関係があるとみなした安倍元総理を狙ったと供述していると報道。これらに20時38分の『朝日新聞デジタル』が続きました。
【8日中の「宗教団体」記事推移】

■「統一教会」の名が出てきたのはいつから?
では、「統一教会」という団体名はいつからニュース記事に出てきたのでしょうか。
統一教会」の名前を最初に出したのは、『アゴラ 言論プラットフォーム 』の7月9日10時00分付、アゴラ編集部執筆の記事でした。内容は「特定の宗教団体」とは統一教会だとの憶測が流れているとするもので、団体名を断定するものではありません。
次に「統一教会」の名前を出したのも『アゴラ』で、評論家・八幡和郎氏の記事(9日21時30分付)でした。ここでも、安倍元首相と関係の深かったと考えられる「宗教団体」のひとつとしての例示に留まっています。

■最初に「宗教団体」=「統一教会」と断定したのは?
「宗教団体」が「統一教会」であると最初に報じたのは、『現代ビジネス』(著者名は同サイト編集部)でした。
記事にアップロード時間は記載されていないものの、ポータルサイトへの転載記事は最も早いもので9日の23時20分付です。大手メディアは容疑者の供述内容を報じないが、容疑者が狙った宗教団体は旧「統一教会」である、と名指ししました。
次に事件の背景が「統一教会」にあると明記したのは『Smart FLASH』(10日6時00分付)で、それに『デイリー新潮』(転載記事10時59分付)が続きました。
その後、雑誌・ネットニュース・スポーツ紙の記事が続きますが、10日の内に国内の一般・全国紙とテレビで団体名に触れたニュース記事は確認できません。

■「統一教会」の名をめぐる新聞・テレビの慎重さ
新聞紙としては、日本の一般・全国紙よりも早く海外紙『中央日報』(11日9時55分付)が「統一教会」の名前を記事に出していました。
全国紙で「統一教会」の名を出した最初の記事は11日の『毎日新聞』(13時33分付)で、同日14時からの旧・教会による記者会見の直前でした。
ただし、その記事は微妙な書き方をしています。容疑者が特定の宗教団体に恨みがあったと供述しているとするものの、「統一教会」が「特定の宗教団体」と考えられているなどとは書いていません。あくまで事件に関して旧・「統一教会」が記者会見を開くという説明のみを記しています。
そして旧・「統一教会」が11日14時からの記者会見で容疑者の母親が信者であることを認めた後に、新聞や通信社、テレビが「統一教会」という名前を明確に記すようになりました。
この後、事件と「統一教会」をセットにする記事は急増していきました。

7月11日中「統一教会」記事推移】

【事件後の「統一教会」記事推移】

■「国葬」を最初に報じたのは?
安倍元首相の「国葬」の可能性を最初に記事にしたのは、7月8日18時57分配信の『TBS NEWS DIG』でした。現在は差し替えられていますが、岸田総理が「国葬の実施も検討」という見出しの記事があったことが、転載先の『Yahoo!ニュース』からわかります。
【8日中の「国葬」記事推移】
その後「国葬」の記事は徐々に増えていき、15日前後に急増しました。岸田総理が14日夜に「国葬」の実施を発表したことが反映されています。
【「国葬」記事推移】


■安倍元首相襲撃事件に関するウェブニュースの分析
調査期間:2022年7月8日7月18日
(Qlipperの記事確認日時)
調査機関:自社調査
調査対象・方法:Qlipperが調査期間中に収集した国内主要ニュースサイトのウェブニュースの内、当該事件に関連する記事を集計。

■Qlipperについて
Qlipper(URL: https://qlipper.jp/)は、広報業務を支援するPR分析サービスです。
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【株式会社トドオナダ】
https://todo-o-nada.com/
代表取締役社長:松本泰行
108-0013 東京都港区三田3-13-16 三田43MTビル2F
会社設立日:2020年1月20日
資本金:580万円

【プレスリリースに関するお問い合わせ】
株式会社トドオナダ
Qlipper運営事務局
担当:遠藤
Email:qlipper@todo-o-nada.com

配信元企業:株式会社トドオナダ

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