仕事相手が時間を守らなかったとき、どう対応するべきか。実業家のひろゆきさんは「遅れの取り戻し方を考えるべきで、怒ってもしょうがない。長い目で見れば、遅刻で怒るような人とは仕事をしないほうがいい」という――。

※本稿は、ひろゆき人生が好転する100の言葉 頑張らずに楽しく生きる』(学研プラス)の一部を再編集したものです。

■有意義で、効率的で、正しい時間の使い方なんてない

有意義で、効率的で、正しい時間の使い方なんてありません。

「自分のやっていることが有意義ではない」「時間を無駄にしている」と感じることがあるかもしれません。このような考えは、「自分が人類に貢献できる優秀な何かを持っている」という誤解から生まれています。

でも、有意義で、効率的で、正しい時間の使い方なんてありませんよ。

すごく優秀で、人類に貢献するような研究をしている人であれば、時間をギリギリまで使って、成果を出してほしいと思います。

しかし、99%の人は、人類に貢献することはできません。いってみれば、なんの成果も出さずに、飲んで食って、うんこ製造マシーンとして死んでいく人生を送ります。多くの人にとっては、有意義で効率的な正しい時間の使い方など、ないということです。

■生きている限りほとんどの日本人は“脛かじり”

基本的に、ほとんどの日本人は“お荷物”です。

年収ベース600万円くらい稼いでないと、納めている税金よりも、国から受けているサービスのほうが多いといわれています。年収600万円だと、少なくとも年間90万円くらいの税金を支払うことになるので、国家予算を人口で割った金額より上回るからです。

しかし、日本人の平均年収は400万円とかです。多くの人は受けているサービスのほうが高くて“生きている限り脛かじり”ということになります。でも、それならそれで、脛をかじっているという自覚を持ったうえで、気楽に生きていけばいいのです。

■100メートル全力疾走するときに嫌なことを考える人はいない

嫌なことを考えそうになったら、息を止めてみてください。

ついつい嫌なことを考えてしまうときがあると思いますが、これは暇だからです。暇だと、脳が嫌なことに時間を使ってしまいます。

たとえば、100メートル走で全力疾走している間に、嫌なことを鬱々と考えている余裕はありません。

ということは、いかに暇な時間を作らないかが、嫌な考えを切り離す方法なわけです。

身の回りの家事をしてみるのもいいですし、走ってみるのもいいです。手軽なのは、息を止めてみることです。

僕はアレルギー性鼻炎なのですが、30歳を過ぎて「息を止めると鼻炎がよくなる」と知りました。脳がアレルギー物質を異物とみなすと、「鼻水を出す」という指令をからだに送るのですが、命にとって、もっと重要なことが起きると、脳はそちらを優先します。

息を止めると酸素が足りなくなるので、脳に血液を回す指令を優先させるんですね。なので、ギリギリ苦しくなるまで息を止めて、我慢ができなくなったら息を吸う。これを何度かやると、なぜか鼻水が止まっているというわけです。

つまり、自ら危機的な状況を作ればいいんです。

これ、嫌なことを考えてしまうときも同じで、息が苦しいと、脳は何かを考える方向には働かないので、いつの間にか忘れていますよ。

■夏休みの宿題の進め方が、その後の人生を決める

自分がやりたくないことを、やらざるを得ないときがありますよね。

僕は、やらざるを得ないことは、締め切りギリギリまで引っ張り続けます。夏休みの宿題8月31日にやる派なんですよ。

小学生の頃の“夏休みの宿題をいつやるか”問題は、ささいな話のようで、案外その後の人生や、その人のタイプを決める要素になりますよね。

7月からコツコツ進めて、夏休み全体を通して宿題を終わらせる人もいます。あとで苦労したくないからと、夏休みの最初の段階、7月には全部終わらせるという人もいます。前もってちゃんと終わらせるのは、高学歴タイプの人に多いんですよね。

■なぜ8月31日まで宿題に一切手を付けなかったのか

僕はというと、8月31日まで、まったく手をつけません。

宿題をざっと見て、「これは1日頑張ればいけるな」とわかると、「8月31日以外は何もしなくていい」と考えます。それで、31日には「あわよくば学校が消滅すれば、宿題しなくていいのにな」と思いながら宿題をしていました。

これは小学生のときの話ですが、僕の人生は、今もこのままです。

今でも、「どれくらい時間をかければ終わるか」と、まずは逆算をします。

それで、2時間かければ終わるとわかったら、締め切り2時間前にスタートします。この時点では、もうやるしか選択肢がないので、必死にやるんですよ。つまり、僕は小学生の頃から、何も変わっていないということです。でも、これは僕だけではありませんよね。たいていの人は、宿題や仕事のやり方は、子どもの頃から同じなのではないでしょうか。

■遅刻に怒る人はリカバリー力が足りていない

時間を守らなくてもいいと考える、おおらかな人のほうがうまくいきます。

僕は時間通りに動けない自覚があるので、割り切って生きています。

時間を守れない人とは「一緒に働きたくない」と言う人や、「友達になりたくない」と言う人もいますが、そういう人とは一緒に仕事をしない、友達にもなれないと割り切っています。

だって、僕は時間を守れないんですもん。

時間を守らないことくらいで怒るのは、器が小さいのではないかと思います。自分の思い通り、予定通りにならないと不快に感じるってことですから。

仕事やプロジェクトは、運がよければ予定通りに物事が進みます。

でも、思い通りにならないことも、予定から外れてしまうことも必ずあります。そんなときに怒ったからといって、世界は変わりません。

犬の糞を踏んで怒っても、踏んだ事実が変わらないのと同じです。

予定からズレたときにやるべきは、“怒ること”ではなく“リカバリー”であり、“同じようなことが起きないための仕組み作り”です。

状況を把握して、前向きに展開できる人のほうが仕事はうまくいきます。だから遅刻したくらいで怒る人とは、一緒に仕事をしないほうが、長い目でみたときには、いいと思ってるんですよ。

時間を守らなくてもいいと考える、おおらかな人と関係を結ぶことで、結果的に何事もうまくいくのではないでしょうか。

■「毎日少しずつ」よりも「ひとつのことに1日かける」

やりたいことを、やりたいだけやりましょう。

やりたいことがたくさんあるなら、ひたすら「やりたいようにやる」のが正解です。

たとえば、ピアノをやりたい日はピアノ12時間弾き続ければいいですし、プログラミングがおもしろいと思ったら、2週間ぶっ続けでやってもいいと思います。

ちなみに、プログラミングは少しずつ進めるのがむずかしい面があります。途中でいったんやめて、また再開する際に、それまでの流れを見直すことになるので、ぶっ続けで終わらせるほうが効率的です。1日3時間ずつプログラミングをやろうとすると、失敗しやすくなります。

でも、これはプログラミングに限った話ではありません。集中する時間が長ければ長いほど、物事を進める能力は高くなります。何かしらの分野について暗記するにしても、集中力を長く保てると効率よく覚えることができます。

基本的に、人は好きなこと、楽しいことには集中しやすいものです。やりたいことがたくさんあるということは、いろいろなものが好きだということ。つまり、いろいろなものに集中できるということでもあります。

なので、1日に1時間ずつ、たくさんのことをこなすのではなく、ひとつのことに丸1日しっかり取り組んで、集中できる時間を延ばすほうが、習熟度は上がるのではないかなと思います。

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ひろゆきひろゆき
2ちゃんねる創設者
東京都北区赤羽出身。1999年インターネットの匿名掲示板「2 ちゃんねる」を開設。2015年に英語圏最大の匿名掲示板4chan」の管理人に。YouTubeチャンネルの登録者数は155万人。著書に『ひろゆき流 ずるい問題解決の技術』(プレジデント社)、『なまけもの時間術』(学研プラス)などがある。

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※写真はイメージです - 写真=iStock.com/skynesher