鹿児島工業高等専門学校鹿児島県霧島市 校長:氷室昭三 以下「鹿児島高専」)は、鹿児島県警察本部警備部公安課外事対策室より講師を招き、「アカデミアにおける技術流出の実態と対策について」のテーマで、第3回FD・SDフォーラム令和4年7月6日(水)に開催しました。
 本勉強会は、鹿児島県警察本部が令和4年5月26日に県内企業や研究機関の先端技術の流出を防ごうと、鹿児島高専を含む産学官連携で設立した「かごしまMTPネットワーク」(注)の事業として実施され、県内の学術機関として最初に勉強会を開催したものです。

公安課外事対策室による講演
令和4年度第3回のFD・SDフォーラムについて
 鹿児島高専では教育・研究の改善取組のため、全教職員を対象にFD・SDフォーラムを実施しています。 本フォーラムでは、担当講師から、実際に先端技術に関する情報や物品を管理するのは現場の研究者であり、一人一人の研究者が管理意識を持たなければ、所属組織がマネジメント体制を構築しても有名無実となってしまうこと。一方で、管理の強化が自由な研究活動の妨げになるので、そのバランスを考えて技術流出防止の対策をする必要がある旨講演がありました。また、懸念国による技術情報の獲得手口の紹介等、わが国のアカデミアにおける事例紹介を交えながら、技術流出防止対策について学びました。講演終了後は研究を行う上での注意点について等の質疑応答が行われ、技術流出への対策の意識向上につながる、有意義なフォーラムとなりました。
 鹿児島高専は、鹿児島県内に設置された高等教育機関として、今後も先端技術の流出に対して十分に留意しながら、教育研究の成果を地域への貢献や問題解決のために応用、展開して参ります。
かごしまMTPネットワークの概要
(注)かごしまMTPネットワークとは
Manufacturing Technology Protection(ものづくり技術保護)

【設立趣旨】
・日本の企業、研究機関が保有する高度な技術情報は、諸外国の情報収集活動の対象となっています。そのため、機微な技術情報等を保有していれば、組織の規模に関わらず、狙われる可能性があります。
鹿児島県にも高度な技術情報をもつ企業は数多く、もし、技術情報等の流出が起きれば、自社の損失はもちろん、取引先を始めとする関連企業にも影響が及ぶなど、経済的損失や企業に対する信頼低下につながりかねません。
・こうした状況を踏まえ、鹿児島県警察では、技術情報流出防止に役立てるための『情報発信』と技術流出防止に関する『相談受付』を行う、産学官連携のネットワークを設立することとしました。

*かごしまMTPネットワークには、学術機関として鹿児島高専をはじめ鹿児島大学、第一工科大学が参加しており、産業界からは公益社団法人鹿児島県工業倶楽部、鹿児島産業支援センター等が参加しています。


鹿児島高専について
鹿児島高専

所在地:鹿児島県霧島市隼人町真孝1460-1
校長:氷室 昭三
設立:昭和38年4月
URL:http://www.kagoshima-ct.ac.jp/
教育理念
・幅広い人間性を培い、豊かな未来を創造しうる開発型技術者を育成する。
・教育内容を学術の進展に対応させるため、また、実践的技術の発展のため、必要な研究を行う。
地域貢献の基本方針
(1) 地域社会及び地域産業界が抱える課題の把握に努め、地域が必要とする取組みや地域に実りある結果をもたらす活動を推進する。
(2) 産学官連携活動及び地域企業や機関等に対する技術開発支援等を集約的に推進するための組織を設置する。
(3) 教職員及び学生は、地域社会の一員として、地域住民や団体、自治体、他の教育機関等との相互協力に努め、地域社会との共生を図る。

【本リリースに関する報道お問い合わせ先】
鹿児島工業高等専門学校 総務課企画係
TEL:0995-42-9020 e-mail:kikaku@kagoshima-ct.ac.jp
~2022年度、高等専門学校制度は創設60周年を迎えます~
https://www.kosen-k.go.jp/Portals/0/60th/

配信元企業:独立行政法人国立高等専門学校機構

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