NHK文化センター京都教室では、8/19と8/26の2週にわたり「文学から考える哲学」と題したオンライン講座を開催します。今回取り上げるのは、1993年のデビュー以来、世代や性別問わず多くの読者から愛され続ける作家、キム・ヨンスです。1週目は『世界の果て、彼女』の翻訳を担当したオ・ヨンアさんが講師となり、作品が支持される理由や文壇でのポジションなどを解説。2週目は、哲学者の岸見一郎さんが哲学の視点で小説を読み解いていきます。


●講座内容
現代韓国文学を代表する作家のひとり、キム・ヨンスの作品をじっくり味わう2週連続企画です。

ドラマ『ボーイフレンド』に登場し話題となった小説『世界の果て、彼女』(2014年/クオン)のほか、『波が海のさだめなら』(2022年/駿河台出版社)など、日本でも既に7冊が翻訳出版されているキム・ヨンス。平野啓一郎ら日本の作家との交流も多く、韓国内でもキム・エラン、チェ・ウニョンら若手作家からの人望も厚く、彼の生き方や精神性が多くの作品に息づいています。
1週目は、『世界の果て、彼女』を刊行する出版社クオンの伊藤明恵さんが聞き役となり、同作翻訳者のオ・ヨンアさんがその魅力をお話します。幅広い世代に支持される理由、文壇でのポジション、これからキム・ヨンス作品に触れる方へおすすめの1冊など、翻訳者ならではの視点で解説します。

さらに2週目は、60歳になって韓国語を学び始め、キム・ヨンスの著書をボロボロになるまで読み込んだという岸見一郎先生と共に『世界の果て、彼女』を「哲学」の視点で読み深めていきます。「文学」と「哲学」は全くの別ジャンルのように見えますが、共通する部分も多いと岸見先生は語ります。
世界の果て、彼女』には7つの短編が収録され、登場人物たちが他者との出会いによって自分自身を見い出していきます。今回は、登場人物たちが歩む人生から、他者を理解するとはどういうことなのか、孤独との向き合い方などについてお話します。

●講師プロフィール

■オ・ヨンア(呉永雅)
在日コリアン3世。韓国文学翻訳院・翻訳アカデミー教授/梨花女子大通訳翻訳大学院講師。第七回 韓国文学翻訳新人賞受賞(2007)。訳書:キム・ヨンス『世界の果て、彼女』(クオン)、パク・サンヨン『大都会の愛し方』(亜紀書房)、ファン・ジョンウン『続けてみます』(晶文社)、イ・ラン『悲しくてかっこいい人』『話したりなかった日』(共にリトルモア)、ハ・テワン『すべての瞬間が君だった』(マガジンハウス)、イム・ジーナ『モノから学びます』(KADOKAWA)、チョ・ヘジン『かけがえのない心』(亜紀書房)、『秘密を語る時間』(柏書房)など。

■岸見一郎
哲学者。1956年京都府生まれ。日本アドラー心理学会認定カウンセラー・顧問。京都大学大学院文学研究科博士課程満期退学(西洋哲学史専攻)。専門の哲学と並行して、1989年からアドラー心理学を研究。精力的に執筆・講演活動を行っている。著書に『嫌われる勇気』『幸せになる勇気』(ともに共著 ダイヤモンド社)、『アドラー心理学入門』(ベスト新書)など多数。





【翻訳者が語る キム・ヨンス作品の魅力】
講師:オ・ヨンア(翻訳家)、聞き手 伊藤明恵(出版社クオン)
開催日時:2022年8月19日(金)19:00~20:30
▼お申込みはこちらから
https://www.nhk-cul.co.jp/programs/program_1250860.html

【文学から考える哲学~キム・ヨンス『世界の果て、彼女』を通じて~】
講師:岸見一郎(哲学者)
開催日時:2022年8月26日(金)19:00~20:30
▼お申込みはこちらから
https://www.nhk-cul.co.jp/programs/program_1250160.html

2講座連続でのご受講がおすすめですが、どちらかのみのご受講も可能です。
連続受講をされる方はお手数ですが、それぞれのお申し込み手続きをお願いいたします。

受講形態:オンライン
受講料金:NHK文化センター会員・一般(入会不要) 各日とも 受講のみ 3,300円(税込)
書籍付きコースはプラス2,750円(税込)
※書籍付きコースをお申込みの方へは、特典の小冊子がつきます。
主催:NHK文化センター京都教室

配信元企業:株式会社エヌエイチケイ文化センター

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