華為技術日本株式会社(ファーウェイジャパン)は7月26日に新製品発表会を実施し、フラッグシップスマートウォッチHUAWEI WATCH GT 3 Pro』をはじめ、複数の新製品を発表しました。その会において、ファーウェイ スポーツ&ヘルスケア部門CEO 張 煒(ジャン・ウェイ)から、グローバルにおけるファーウェイのスポーツ&ヘルスケア分野における研究開発について紹介しました。

以下、発表内容となります。

※グローバルにおける研究開発に関する内容であり、日本市場での製品には含まれない機能についても言及しております。
※2022年8月現在、ファーウェイのウェアラブル製品は一般的なウェルネス・フィットネス目的の製品であり、医療機器として設計されたものではなく、病気などの診断、治療、予防の目的にはご使用いただけません。

■「鼓動1つから読み解けるもの」とは
弊社はスポーツアンドヘルスケア事業において、ハードウェア、プラットフォーム、そしてデジタルサービスを組み合わせることで、より多くの価値を創出するべく取り組んでいます。
ありがたいことに、ファーウェイスマートフォンといえばカメラ、とのお声を多くのユーザー様から頂戴しています。カメラはある意味で、第二の眼として、世界の美しさを発見する働きをしています。ウェアラブルデバイスにも目があります。それは背面センサーです。このセンサーが見えざる情報を見て、バイタルサインをとらえ、心拍や呼吸を通して今起きていることを読み取ります。さらに未来までも予測します。弊社はセンサー技術やビッグデータの活用、アルゴリズムの研究開発を通じて、見えないものを見られるようにしたい。「鼓動1つから読み解けるもの」を追及しています。

■スマートウェアラブル事業の戦略
多くの方からご愛顧をいただき、おかげ様で弊社のスマートウェアラブル事業はめざましい進歩を遂げることができました。昨年末時点での累計出荷台数は1億台、現在も増え続けています。登録ユーザー数も3億5,000万人を超え、大きな陣容となってまいりました。今後も多くのユーザーがスポーツ・ヘルスケアのエコシステムの一員となってくださることを期待しています。

昨年のファーウェイ開発者大会で発表いたしました全体戦略について、改めてご紹介させていただきます。ウェアラブルデバイスやヘルスアプリは弊社が比較的得意とする部分です。しかしユーザー、パートナーから見たとき、それだけでは不十分であると言わざるをえません。ハードウェア、OS、技術、プラットフォーム、アプリケーションからソリューションに至るまでフルスタックで取り組んでいきたい。また、弊社単独ではなく、プラットフォームを開放し、パートナーと共に取り組みたいと考えています。
私どもはエコシステムパートナーとウィンウィンの関係を築き、スポーツ・ヘルスケア領域でより多くのチャンスを広げたいと考えています。
弊社は創業以来、営々と、イノベーションに対する投資を続けてまいりました。このスポーツ・ヘルスケア事業においても、弊社のDNAは健在です。イノベーションへの取り組みを持続的に行っています。

■TruSeen(TM)の進歩
2015年に、心拍計測技術に対する投資を開始しました。TruSeen(TM)という言葉を耳にしたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。改めてご紹介させてください。TruSeen(TM)には、「見えないものを確かに見る」との意味が込められています。センサーやアルゴリズムを通してバイタルサインをとらえ、体の中で起きていることを見ます。
7年5世代を経て、TruSeen(TM)はTruSeen(TM) 5.0+になりました。
2020年には、TruSeen(TM)技術をさらに推し進め、心電図モニター、血中酸素レベルの連続計測機能への対応を開始しました。計測は膨大な計算力、電力を必要とします。仕様やアルゴリズムを工夫することで、この課題を克服し、多様なシーンでより細かなモニタリングが可能になりました。
2021年には高地での血中酸素レベル測定への対応を始めました。高度4千メートルの地でも高い精度を維持します。また、多くの方が関心を持つ血圧測定も可能になりました。7年かけて培ったTruSeen(TM)をスポーツ・ヘルスケア事業の重要技術に据え、この土台の上に、製品も、モニタリング機能も、末長く成長を続けてまいります。

■より精度の高い計測のために
私どもは技術はプラットフォーム化するのが望ましいと考えています。そうすればより多くのジャンルやシーンでも活用できるからです。いかにして装着する人や利用シーンを問わず、一貫して精度を保つか。これは技術によって解決されるべき問題です。
例えば、スイミングでは頻繁に水中を出入りします。水は光の入射、反射に影響を与えます。この時、いかに正確に計測するか、という問題があります。
また、ウォッチを装着する手の特徴も人それぞれです。腕骨が高い方、手首が細い方など、多種多様です。装着する方によっては前後に滑ってしまう、これも計測の妨げになりがちで、対策しなければなりません。
なお、現在ではデバイスを装着して運動する際、体の動きに合わせてウォッチが動いてしまっても、より安定した計測を維持できます。光路設計を工夫することで実現しました。最新のTruSeen(TM)5.0+では、リング状に配置した8つの受信センサーと赤色、緑色と不可視光線のLED2つを実装しています。複数の角度から返された反射光を1つにカップリングすることでノイズを除去します。ノイズの塊からリアルのデータを取り出す処理により、様々な腕につけても安定したパフォーマンスを発揮できるようになりました。
最新のTruSeen(TM)のリリース時点で、すでに90万件のトレーニングデータが蓄積されています。これにより、使用当初から安定したパフォーマンスで心拍変化をとらえます。

■現在研究中の分野
また、心臓、呼吸器、血管などについての研究も行っており、特に力をいれているのが、血糖値、肺機能、高地に関する研究です。この3つは、すでに関連機関と連携し研究や製品設計を行っています。今後はこうした研究プロジェクトに多くのボランティアの参加を募り、より良いサービスに仕上げていきたいと考えています。「産学研医」にサイエンス科学を掛け合わせ、技術を開放し、技術のボーダレスな融合を進めます。すでに80あまりの専門機関と、心臓、血圧、血管、幼児歩行、血糖、心肺、高山病に関する研究を行っています。これからも専門機関と健康技術を組み合わせ、ユーザーの健康を支えたいと存じます。

■世界中に多くの研究所を擁する
ファーウェイでは、多くの技術者とリソースをへルスケア研究に投じています。弊社の研究開発リソースは世界にまたがり、現地のトップレベルの研究学術機関との連携窓口となっています。例えば日本研究所は、標準化や、センサー、材料、デザインの分野で大きく貢献しています。世界各国の研究所とのヘルスケア関連の共同研究、技術開発にも取り組むなど、製品技術面での大きな支えになっています。

■TruSport(TM)サイエンススポーツシステム
ヘルスケアに加え、TruSport(TM)サイエンススポーツシステムは、昨年HUAWEI WATCH GT 3シリーズを発表した際に初めてリリースしたものです。TruSport(TM)自体は、センサー、検知機能、評価モデルからソリューションに至るまで、すべてを網羅したテクノロジースタックです。サイエンススポーツシステムと呼ぶのはなぜかというと、競技だけが目的ではないからです。基本的な健康管理だけでなく、技能向上に寄与したり、今よりもっと健康になったり、よりよい自分自身になる助けとなることを目指しています。このような評価モデルに基づき、ランニング、スイミングなど様々なフィットネスシーンに応用することができます。TruSport(TM)はオープンなものです。弊社一社ではなくパートナーと共に多くの分野に広げていきたいと願っています。
例えば、ランニングです。TruSport(TM)にはランニング能力指数を算出する機能があります。これは総合的な指標で、個人の走力、持久力、ランニング技能などを定量化してくれます。例えば、指数58.1ですと、だいたいマラソンのサブ3レベルに相当します。日々のワークアウトからトレーニング負荷を計測し、無茶なトレーニングに走らないよう、休息アドバイスも行います。これによりオーバートレーニングを防ぐことができます。
ランニングシーンはもちろん他にも多くの指標があります。運動強度や回復度合いなどです。身体にダメージを与えないワークアウト、運動強度に応じたアドバイスを行います。

■ユーザー体験の向上
次に、ファーウェイヘルスアプリをご紹介します。これは単なるデータアクセスプラットフォームでも、ウェアラブルデバイス管理ツールでもありません。アプリのコンテンツは毎日更新されており、開くたびに異なるコンテンツを見ることができます。より科学的なワークアウトアドバイスや、睡眠の改善のアドバイスを行うなど、ユーザーの健康的な暮らしをアシストする頼もしいツールです。

2021年、グローバルのファーウェイヘルスアプリのユーザーで積み上げた数字は、19兆歩、時間にして5億5000万分、走行距離8億5000万km、心拍数480億回と、膨大な数に上りました。ヘルスアプリのユーザーは、大変健康的な方々だと思います。一人でも多くの方が自身の健康に注意を払い、運動を始め、食生活、睡眠や心の調子を整え、健やかなライフスタイルを築けるよう願っています。健康不健康を決める要因の6割が生活習慣、4割は環境や遺伝子など、自力で変えづらいものだといわれています。前者は心がけ次第です。主役はほかならぬ自分自身です。

■プライバシーとセキュリティ
ご紹介した機能から生成されるデータはすべて、ユーザーの貴重な資産であり、その所有権もすべてユーザーに帰属します。弊社はそれらを適切に保管する立場です。所有者から許可を得られた場合に限り、より良いサービスの提供を目的に利用させていただきます。すべてのデータの取得に対してミニマムルールを徹底します。許可なく使用することは決してありません。アプリやクラウド上のデータは所有者の自由意志でいつでも削除できます。取り扱うデータはすべて厳格に暗号化されており、GDPRやGAPPの要件に準拠します。ユーザーのプライバシーとセキュリティは何があっても守り抜きます。この点は揺るぎません。
私どもが目指すのは、製品や技術を、体の状態を知覚するスマートアシスタントに成長させ、デジタルヘルスをすべての人や家庭にお届けすることです。

公式動画はこちら
https://youtu.be/5pdV4vzE79c



配信元企業:華為技術日本株式会社

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