孤独イメージ

金曜日、1週間の仕事を終えて家に帰って来る。明日からの休日は何をしようと考えるけれど、そもそも「誰も遊ぶ友達がいない」──。

大人になってから気軽に遊べる人がいないことにふと気付き、ショックを受けたことはないだろうか。じつは、30歳になってからは学生時代とは違った「友達の作り方」が必要で…。


■「友達いない問題」

最近、メディアで「友達いないおじさん」など40代以降の独身男性をクローズアップする報道が目立つ。だが、この傾向は30代から始まっているように思う。

学生時代の友達が結婚して家庭を持ち始め、遊ぼうにもタイミングが合わなくなるのだ。ふと、「あれ? こんなに友達いなかったっけ…」と思ってしまった人も多いのではないだろうか。

ネット上でも、「リアルに友達いないから休日すごく暇」「来週お盆休みだけど友達いないしマジで予定ゼロ」「30前後の結婚ラッシュで友達と時間が合わなくなった」など、休日に遊ぶ人がいないという声が多数見受けられる。また「結婚、出産で学生時代の友達と疎遠になった」「わりと仲良しだった友達も子供生まれて会わなくなった」「夫婦そろって休日に遊ぶ友達いません」など、家庭を持つ人からも同じような声があがっている。

独身・既婚関係なく、「友達いない問題」は起こっているということだ。


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■学生時代の友達と疎遠に

30代で独身男性のAさんも、休日に遊ぶ人が減ったと話す。「会社に入って2~3年くらいは、金曜日の夜に学生時代の友達と深夜までお酒を飲んだり、休みの日に4人くらいで遊んでいました。でも、20代後半になって友達がどんどん結婚して、コロナ禍もあって疎遠になってしまったんです。最近は、You Tubeやネットフリックスを見てたら休みが終わってしまいます(笑)」(Aさん)。

30代の記者も同じような経験がある。たしかに20代半ばまではお盆や年末年始の長期休暇に学生時代の友達と遊んでいたのだが、周りが家庭を持ち、自分も結婚したことで予定が合わなくなってしまった。

■30歳から「目的別の関係」に

10~20代と30代の友人関係には大きな違いがあるという。「英会話コーチング」を小学生から社会人に、傾愛力®講座やセッションを保護者に行うなど幅広い世代とコミュニケーションを取り、 MCA達成&成功コーチング代表の福田美智江さんがそう指摘する。

「10~20代は学校や部活、サークルアルバイトなど組織に所属して自分中心の友人関係が形成されます。そのため、同年代の友人が多くなります。一方、30代は結婚して自分の家族ができ、奥さんや旦那さんとの友人関係、お子さんの親同士の友人関係など、何かの目標や目的による友人関係が中心になるんです」(福田さん)。

30歳以降は、自分の趣味ややりたいことなど、目的別の関係が重要になってくる。


■「大人の友達の作り方」

前出の福田さんに、30代からの「友達の作り方」を聞いた。「学生の頃は学校や部活に行けば自然に誰かと話ができましたが、30代は目的意識を持って行動しないとそもそもそんなふうに話すきっかけが見つからないと思います。スポーツに興味があればそういう場に自分を置く、何か学びたいことがあればそういう場に足を運んでみると、同じような目的意識のある人がいるため話がしやすくなり、価値観も合うでしょう。そこで本物の友人関係が形成されていきます」(福田さん)。

記者と同年代の友人の中には、趣味のオンラインゲームで仲良くなった人と実際に会って食事したり、ディズニーランドに行くほど親睦を深めているケースもある。「大人の友達作り」はそうした何気ないところに、自ら飛び込んでみる必要があるのかもしれない。

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(取材・文/Sirabee 編集部・斎藤聡人 取材協力/MCA達成&成功コーチング・福田美智江さん

休みの日に遊ぶ人がいない… 30歳からの「友達の作り方」があった