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 NASAの科学者が、銀行の前で涙ながらに世界に向けて訴えを起こし、許可なく銀行の玄関を占拠したとして逮捕された。

 彼は「気候変動について、科学者の声に耳を傾けないと、とんでもない大惨事になる」という事実をどうしても知ってほしかったのだ。

【画像】 銀行の前で気候変動に対する訴えを行ったNASAの科学者

 NASAジェット推進研究所のデータサイエンティストで、UCLA地域地球システム科学工学共同研究所の科学者でもあるピーターカルマス氏は、JPモルガン・チェース銀行ロサンゼルス支店の前で、必死の抗議行動を行っていた。

 ピーターカルマス氏のこの涙ながらの厳しいメッセージは、世界25ヶ国の1000人以上の科学者たちが参加した世界的な抗議活動の一環だ。

 過去にも逮捕される危険を冒しながら、世界に向けた警告を発していた。

私たちは、JPモルガン・チェース銀行で、市民的不服従を行っています。この銀行は、世界のあらゆる銀行の中でも、化石燃料プロジェクトにもっとも多くの資金をつぎ込んでいるのです。

現在進行中または計画中の化石燃料インフラは、私たちが排出を許される最良の推定値の2倍を大幅に超えることは明らかで、地球温暖化を1.5℃以内に抑えられる確率は、50%しかない状態になっているのです
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カルマス氏は事前に、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の報告書を引用して説明した。

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 気候科学者でもあるカルマス氏は、エンジニアエリック・ギル氏と一緒に、白衣を身に着けて銀行の外に立った。

私がこんなところに立っている理由は、科学者の言うことを聞いてもらえないからです
私は、このすばらしい惑星のため、そして自分の息子たちのためなら、喜んで危険を冒します
何十年もの間、我々科学者は、人類は破滅に向かって歩んでいることを皆さんに警告しようとしてきました
でも結局、私たちは無視されるだけでした。世界中の科学者たちは、誰にも耳を傾けてもらえません。

でもそんなことは、いいかげんやめなくてはなりません。このままでは、私たちはすべてを失います。

これは冗談ではありません。私たちは嘘はついていません。大げさに言っているわけではないのです

逮捕の危険を冒してもどうしても訴えたかったこと

 この日、銀行の軒先に許可なく陣取ったとして、カルマス氏は他の物理学者、エンジニア、科学の教師らと共に逮捕された。

今、最悪の事態なのです、皆さん。だから私たちは自ら進んで危険を冒します。より多くの科学者たちが、もっとたくさんの人たちが、私たちと一緒に戦いはじめようとしています
これはすべて、世界中の子どもたちのため、若者たちのため、人々の未来のためなのです。私たちのだれよりも遥かに大きなことなのです
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 カルマス氏はのちに、このようにして自分のメッセージを苦労して世に伝え、思い切ったことをしたのは、たとえ自分のキャリアを危険にさらすことになっても、むしろ幸せだったと説明した。

 NASAの科学者が逮捕されたというニュースが大々的に報じられれば、少なくとも気候変動に興味を持ってくれる人が増えるからだ。

私は世間にこの危機を訴えるために、16年間、ほかにもさまざまな方法を試してきましたが、どれもうまくいきませんでした。

自分たちのキャリアを危険にさらしてでも、私たちの地球でなにが起こっているのかを訴え、人々の目を覚まさせようとする価値はあると思います。

息子たちのこと、地球に生きる生命の未来のことを考えると、とても感情的にならざるをえません

References:NASA Scientist's Emotional Appeal Just Before Being Arrested / written by konohazuku / edited by / parumo

 
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NASAの科学者が逮捕「気候変動に関して科学者の声に耳を傾けないと大変なことになる」と涙ながらの抗議行動