「海でクラゲに刺されると、納豆アレルギーになる恐れがある」とのネット情報があります。クラゲが出す成分と納豆の成分が関係しているようですが、事実でしょうか。事実であれば、どのような症状が出て、どんな点に気を付けるべきなのでしょうか。逗子メディスタイルクリニック神奈川県逗子市)院長の徳永理恵さん(皮膚科、美容皮膚科)に聞きました。

サーファーが納豆食べられなくなる」こと多い

Q.納豆アレルギーは、どのような原因で発症し、どのような症状が出るのでしょうか。

徳永さん「納豆が作られる段階で納豆菌により合成される、ポリγ(ガンマグルタミン酸が原因物質とされています。

一般的に食物アレルギーは即時型アレルギー反応と言って、原因となる食物を食べてから2時間以内に症状を起こすことがほとんどですが、納豆アレルギーは食べてから半日ほど経過してから、意識低下や全身のじんましん、呼吸困難、吐き気、腹痛、嘔吐(おうと)といった『アナフィラキシー症状』を起こすことが知られています」

Q.クラゲに刺されると納豆アレルギーリスクが高くなるというのは事実でしょうか。

徳永さん「事実です。クラゲにはポリγグルタミン酸を含む刺胞(毒針)毒を持ったものがおり、クラゲに刺されることによって、皮膚から入ったポリγグルタミン酸がアレルゲンとして認識されるようになると(経皮感作といいます)、その後、納豆を食べた際に納豆アレルギーを起こす可能性が高まります。

私は湘南の海辺の町で開業していますが、サーファークラゲに刺されてから納豆が食べられなくなるということは、この地域ではよく知られています」

Q.クラゲに刺されるだけでなく、クラゲを使った食品を摂取することでも、納豆アレルギーリスクは高まるのでしょうか。

徳永さん「クラゲを食べることと、クラゲに刺されることは違います。食物アレルギーの成立には、口から食べることよりも、皮膚から経皮的に取り込まれることの方が、リスクが高いと現在認識されています。

従って、クラゲを使ったものを食べたために、納豆アレルギーリスクが高まることは基本的にはありません。ただし、納豆アレルギーと分かっている人は、注意が必要かもしれません。後ほど説明します」

Q.クラゲに刺されたら、その後、どんな点に注意すればよいのでしょうか。納豆はずっと食べない方がいいのでしょうか。

徳永さん「クラゲに刺されたからといって、必ずしも納豆アレルギーになるわけではありません。とはいえ、クラゲに刺された経験があり、納豆を食べて一度でもアナフィラキシー症状を起こしたことのある人は、納豆を食べることを避けた方がよいでしょう。

また、ポリγグルタミン酸は、納豆だけでなく、化粧品や食品添加物などにも含まれているので、納豆アレルギーがある人は注意が必要です。先ほど少し触れましたが、クラゲを使った食べ物も、納豆アレルギーと分かっている人は注意した方がよいでしょう」

オトナンサー編集部

納豆とクラゲの関係は?