「出世して収入を増やしたい」「役職に就きたくない」……人生における「出世」の位置付けは人によってさまざまです。そんな「出世」について、ライズ・スクウェア大阪府八尾市)が行った「出世したくない理由に関する意識調査」の結果をランキング形式で発表しました。

周りに「よいロールモデル」がいない?

 調査は2022年6月、「出世したくない」と思っている男女を対象に、インターネットリサーチで実施。合わせて500人から有効回答を得ています。

「出世したくない理由」の3位は、男女ともに「仕事と給料が釣り合わない」(計73人)でした。中には「勤務年数が長いから」「社外との取引をスムーズにするために」といった理由で「名ばかりの役職」を与えられるケースもあるようですが、「出世しても仕事の量が増えるだけで、全然給料に反映されそうにないから(30代男性)」「出世のために犠牲にすることが多いのに、見返りが少ないから(50代女性)」など、給料が上がらないことへの不満の声が多く、「出世・昇格しても意味がない」と感じている人が多いようです。

 2位は、男女ともに「仕事量が増える」(計126人)。「先輩や上司を見ると、上に上がるほど業務過多。自分の時間をそこまで仕事に使おうとは思えません(20代女性)」「仕事にかける時間が多くなり、家族との時間が減るから(30代男性)」といった声が寄せられました。身近な上司を見て「あんな働き方はしたくない」と感じたり、業務量が増えてプライベートに影響が出ることに抵抗感を抱いたりしている人が多いことが分かる結果となっています。

 そして1位は、男女ともに「責任が増える」(計245人)でした。管理職には権限が与えられると当時に、「業績の目標達成」や「部下育成」といった“責任”が発生するものですが、「何か問題が起きたときに責任を負わされるから(20代女性)」「出世すればするほど責任が重くのしかかり、責任の重さに耐えられる自信が全くないからです(50代男性)」といった声から、「出世することで責任を負うのは嫌」と考える人が、男女問わず多くいることがうかがえます。

 調査結果を受けて、同社は「回答から感じられたのが、『周りによいロールモデルがいないのでは』ということ。『あんな風に働けたら』と憧れる上司が周りにいないために、『出世してもいいことがない』『昇格してもしんどいだけ』と考える人が多いのではと推測される」とコメントしています。

オトナンサー編集部

「出世したくない」男女の本音とは?