銃乱射事件が増加しているアメリカでは、人が多く集まる場所や混雑したイベント会場などでは、特に厳しい警備体制が必要とされる。
しかし、ロックフェスの警備業務を行うスタッフが、早く帰宅したかったがために、銃乱射の脅迫を受けたと虚偽のテロ報告を行った。
結果的に嘘であることがばれ、このスタッフは逮捕された。
lollapalooza security guard charged with making fake mass shooting threats
イリノイ州シカゴで開催されるロック・フェスティバル「ロラパルーザ」の会場で、警備員として働いていたジェーニャ・ウィリアムズ(18歳)は、虚偽のテロ予告を報告したとして、重罪で逮捕・起訴された。
毎年恒例となっているロラパルーザは、今年は7月28日~31日の日程で執り行われる予定となっていたが、ウィリアムズは29日にフェス会場で銃乱射事件が発生するというテロ予告を受けたと同僚に伝えた。
ウィリアムズは、同日午後2時50分頃、後の法廷での証人となる人物の携帯電話にText Nowというアプリを使ってメッセージを送信。
その内容は「ロラパルーザで午後4時に150人の観客を標的にした銃撃事件が行われる」というものだった。
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テロ予告をでっち上げた理由は、早く帰りたかったから
このメッセージを受け取った人物から報告を受けた上司は、シカゴ警察とFBI合同テロ対策本部に連絡した。
妹からFacebookを介してテロ予告のことを聞いたと話すウィリアムズに、テロ予告が記されたスクリーンショットを送信するよう上司が言うと、ウィリアムズは「ベン・スコット」という名で偽のFacebookアカウントを作成し、そのスクリーンショットを撮影して自身が所有しているスマートフォン番号から送信した。
警察が確認すると、「午後6時にロラパルーザのグラントパークにて大規模な銃撃を行う」という内容が記されてあった。
捜査員がAppleのiCloudとText Nowの番号のIPアドレスを追跡したところ、、2件の発信者がウィリアムズであることがわかった。
そこで、ウィリアムズを事情聴取したところ、ウィリアムズは偽のテロ予告を送信したことを認めた。
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驚くのはその動機だ。「早く仕事を終わらせて帰りたかったから」と、ウィリアムズは供述したという。
重罪で起訴され、職を解雇に
ウィリアムズは2件の脅迫を行ったとして重罪で逮捕・起訴され、職を解雇された。
7月31日に法廷に出頭したウィリアムズに、裁判所は5万ドル(約675万円)の保釈金を設定した。
次の法定日は8月8日に予定されているが、保釈された場合でも、ウィリアムズは今後電子モニタリング装置の着用を義務付けられるということだ。
References:Security guard at Lollapalooza faked mass shooting threat to leave work early: prosecutors - Chicago Sun-Times/ written by Scarlet / edited by / parumo
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