サウナブームなどで、活気を取り戻しつつあると言われる銭湯。日本独自のシステムで愛好者も多いが、犯罪が発生することも多々ある。

 2022年3月には、新潟県新潟市中央区の入浴施設で、かつらとスカートを着用し女装した24歳派遣社員の男が女湯の脱衣場に侵入。違和感を覚えた店員が男であることに気が付き、駆けつけた警察官に逮捕されている。このように女装をした男が女湯に入ろうとするような事件は時々発生しているが、現状では店員や客による申告やカメラでの監視以外に、防ぐ方法は存在していない。

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 また、6月には熊本県熊本市中央区の銭湯で、27歳会社員の男が機械室に入り放火しようとする事件も発生している。放火リスクがあることは他の商業施設も一緒ではあるものの、通常銭湯では固形燃料や重油、灯油、LPGなどを使って加温するだけに、放火された場合、一般的な住宅とは被害規模が大きくなってしまう。熊本の事件では銭湯関係者が消し止めたものの、簡単に立ち入ることができることに不安感を覚える人も少なくなかった。

 さらに、同じ熊本市では昨年12月、温泉施設に入った47歳外国籍の男が、入浴中だった10代の少年2人に対し、わいせつ行為や性的暴行をしたとして逮捕されている。同性同士でわいせつ事件はないとされていたが、このような事件が発覚したことは衝撃的で、日本の銭湯文化を脅かす可能性がある。

 また現状、入浴する人間の良心に任されている部分があり、外国人のような日本の文化を理解しない人物や、あるいは悪意を持っている人間が入浴した場合「やり放題」になってしまう危険性も否定できない。

 サウナブームで盛況と言われる温浴業界だが、頻発する事件に対応できない場合、犯罪の温床になってしまう危険性がある。

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