アメリカ最大の人工貯水池、「ミード湖」では大規模な干ばつにより、水位が著しく低下しており、水の中で沈んでいた秘密が次々と暴きだされている。
今年5月1日、「ドラム缶に詰められた白骨遺体」が発見されたことは既にお伝えしたかと思うが、その後も次々と遺体が発見され、8月6日、4体目の遺体が見つかったことを当局が発表した。
ネバダ州とアリゾナ州にまたがるミード湖は米国内最大の人工貯水池だが、大規模な干ばつにより、未だかつてないレベルに水位が低下している。
干上がった湖からは、これまで闇に葬られていたものが次々と露わとなっている。人間の遺体だ。
ネバダ州国立公園局は8月6日の朝、ミード湖のボルダー盆地の海水浴場で白骨化した遺体を発見したという報告を受けた。
当局は立ち入り禁止区間を設定し、ラスベガス警視庁の潜水チームの支援を受け遺骨を回収した。
現在遺骨の身元、死因を特定する為、ネバダ州のクラーク郡検視局により調査が進められている。
干ばつによる水位低下で4か月で4人の遺体が続々と
ミード湖は、干ばつの影響で、1930年にダムが開設されて以来、観測史上、今年最も低い水位となった。NASAによると、7月18日の時点で、湖の貯水容量はわずか27%だったという。
水位低下により、今年5月から、次々と遺体が発見されており、今回で4人目となる。
1人目は今年5月1日、ドラム缶の中から発見された男性の遺体だ。体には銃で撃たれた跡があり、銃殺され沈められた可能性が高いという。
遺体の腐敗が進んでおり、DNAの採取が難しく捜査が難航しているが、警察では、ラスベガスの犯罪組織がらみで、1970年代末~80年代初頭に殺害されたとみている。
2人目は5月7日に発見された。推定年齢23~37歳とみられているが、白骨化が進んでおりこちらも身元を特定するのが難しいという。
3人目は7月25日に発見されたもので、こちらの遺体も通報を受け当局が回収したが、遺体の一部は欠けていたという。身元の特定などの捜査は始まったばかりだそうだ。
ミード池では人間の遺体の他にも、複数の沈没船や第2次世界大戦時代の揚陸艇、ベビーカーなどが発見されている。
米国干ばつ緩和センターのデータによると、カリフォルニア州、ネバダ州、ユタ州、アリゾナ州、ニューメキシコ州など、西部地域の広い範囲に渡り、極端な干ばつが発生しているという。
このまま水位が下がっていけば、更なる秘密が暴きだされることとなるだろう。
References:More human remains found at Lake Mead as shoreline continues to recede / written by parumo
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