地球温暖化対策はいくつもあるが、私たちが日常的に行っていることは何だろう。太陽光などの自然エネルギーの活用も注目されている。そんななかスイスに住む冒険家の男性が、80平方メートル(約50畳)のソーラーパネルを使った蝶々型トレーラーを完成させて世界周遊の旅に出た。

蝶々の形をしたユニークなソーラーカーの発案者は、スイスルツェルンに住むルイス・パーマーさん(Louis Palmer)だ。彼は「ソーラーパイオニア」と呼ばれ、これまで温室効果ガスを排出しないエミッションフリーの車両を使った事業に関わってきた。

だが新型コロナウイルスパンデミックによるロックダウンが、彼の活動の場を奪ってしまう。そんな状況にありながら彼は新しいアイディアを思いついた。それは太陽光発電だけで動くソーラーパネルのついた車両で、世界を周遊しようという計画である。

実はパーマーさん、2007年に自作の「ソーラータクシー」で17か月かけて36か国を周遊した経験がある。今回はルツェルン大学工学部に協力を請い、トレーラーを改造してより大きな車両を作製した。車内にはミニキッチン、シャワールーム、トイレのほか寝室、会議室、スタジオとしても使えるフレキシブルなスペースが完備され、4~5人で寝泊まりできるようになっている。停車時に車体の上のソーラーパネルを広げ、効率よく太陽光発電ができるようにしたところ、その姿が蝶々のように見えることから「ソーラーバタフライ」というニックネームがつけられた。

パーマーさんは「地面を這うイモ虫が空中を飛ぶ蝶々になるように、人々も地中にある化石燃料依存から自然エネルギー利用へと変化します。美しくて遊び心があり、自由で前向きな蝶々は私の考えそのものです。地球環境に影響しないこのソーラーバタフライで世界中を旅して回り、これが温暖化対策の解決策であることを人々に伝えたいのです」と旅の目的を力強く語った。

ソーラーバタフライの走行は、ボランティアを募りローテーションで行われていく。またパーマーさんはソーラーバタフライに同乗せず、ルツェルンから旅を調整するという新たな方法を試みている。今後はトレーラー内にTVスタジオを開設し、各国の環境パイオニアへのインタビューを全世界に配信していく予定である。

このようにして完成したソーラーバタフライは5月23日、国連ジュネーブ事務局を出発した。今後は6大陸90か国を訪れる予定で、現在はヨーロッパ32か国を移動中である。その後、2023年アジアオーストラリア2024年に南米・北米、2025年アフリカへと渡っていく。そして同年12月12日、気候変動に関する多国間協定であるパリ協定の10周年の記念日に旅を終えるという。

画像は『CNN International 2022年7月1日付「A butterfly-shaped trailer is taking a round-the-world trippowered entirely by the sun」(Courtesy SolarButterfly)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 桃野まみ子)

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