理想の結婚について尋ねられたら……男性と女性では微妙に考え方は違うようで、少なからず男性には「経済力」が求められるようです。そんな結婚に対し、羨望の眼差しが向けられる高所得のサラリーマン。しかり彼らは彼らなりの苦労があるようです。みていきましょう。

結婚に「経済力」を求める女性…要望に完璧に応える高所得サラリーマン

結婚に対して、求めるものは男性と女性で微妙に異なります。内閣府『令和3年度 人生100年時代における結婚・仕事・収入に関する調査』で結婚に対する性差をみていきましょう。

20~39歳の独身男女に「結婚前に相手に求めること」を聞いたところ、男性は「価値観が近い」が最も多く、59.2%。「一緒にいて落ち着ける・ 気を遣わない」51.1%。「一緒にいて楽しい」49.4%と続きます。

一方女性のトップは「一緒にいて落ち着ける・ 気を遣わない」で64.4%。「価値観が近い」62.7%、「一緒にいて楽しい」が49.7%と続きます。

順位に違いはあるものの、男性も女性も「共にいること」に重きをおいているようです。ランキングのさらに下をみていくと、性差が如実にみえてきます。このあと、男性は「容姿・ルックス」が登場。「やはり、本音は外見か」と思わせる順位ではないでしょうか。そして女性は「満足いく経済力・年収」が登場。「なんだかんだいっても、収入でしょ」と思わせる、絶妙な順位です。確かに結婚生活、お金があるにこしたことはありません。

結婚の理想、そして現実。20~39歳の既婚女性にきいたところ、「価値観が近い」「一緒にいて楽しい」「一緒にいて落ち着ける・気を遣わない」は理想に対して現実はポイントダウン。一方で、「家事力・家事分担できる」(12.4ポイント上昇)とともに「満足いく経済力・年収」は4ポイント近く上昇しています。「結婚において経済力は理想であり、また現実的にも経済力は重要」ということがわかります

結婚適齢期の大卒・男性の月収は平均35万8,000円、推定年収は533万円です。さらに給与分布をみていくと、残業代などを除いた所定内給与額の中央値は29万1,400円。上位25%で34万5,500円、上位10%で42万2,000円。単純計算、30代前半で推定年収710万円以上であれば、大卒サラリーマンのなかでも頂点に分類され、結婚前も結婚後も女性の要望を楽々クリアできるスペックだといえるのではないでしょうか。

大卒会社員の頂点「年収上位10%のエリート」…高収入ならではの嘆き

大卒サラリーマンの上位10%のエリート。その後も上位10%キープしていったとしたら、40代後半では年収1,000万円を超え、50代では1,200万円に達します。

【収入上位10%「大卒サラリーマン」年収推移】

30~34歳:713万1,800円

35~39歳:863万7,700円

40~44歳:977万9,100円

45~49歳:1,082万7,300

50~54歳:1,244万2,700円

55~60歳:1,232万8,200円

出所:厚生労働省『令和3年賃金構造基本統計調査』より、平均的な賞与等が支給されるものとして算出

会社員でありながら、高所得を実現するエリートですが、それで家族はホクホク顔かといえばそういうわけでもありません。高収入になれば「税金ばかりとられて泣けてくる」という事態に陥ることに。

会社員の場合、給料から天引きされる社会保険料は「健康保険料」「厚生年金保険料」「雇用保険料」、「介護保険料」(40歳以上)の4つ。さらに会社員であれば「所得税」と「住民税」がかかります。これがなかなかの曲者です。

所得税の税率は、「年収330万円から694万9,000円」は20%、「年収695万円~899万9,000円」では23%。それほど違いなどないような差ですが、「900万~1,799万円」だと33%、「1,800万~3,999万9,000円」までは40%、「4,000万円以上」だと45%にもなります。

これが累進課税の恐ろしさ。「給与があがった!」と無邪気に喜ぶことはできないわけです。もしかしたら「旦那はエリートなのに、意外と生活が苦しい……」と、家族に思われている可能性も。

結婚も楽勝と思われがちなエリートも、それなりに大変なのです。

(※写真はイメージです/PIXTA)