神奈川県で炎天下の車内に放置された2人の子供が死亡する事件が発生。車内温度はみるみる上昇するため、JAFは短時間でも危険だと呼びかけます。ふとしたきっかけで「キーとじ込み」に至る恐ろしいケースもあるようです。

車内放置で2児死亡 体はみるみる熱く

連日の猛暑により、クルマの中でも命を落とす危険が高まっています。横浜で最高気温33.6度を記録した2022年7月29日神奈川県厚木市で車内に放置された1歳の男の子と2歳の女の子が意識不明の状態で搬送され、その後死亡する事件が発生しました。

8月4日付の毎日新聞によると、母親が車内に子供2人を残したまま1時間ほど離れたあいだに、2人は意識不明に。母親は警察に当初「窓を開けて30分ほど」と説明していたものの、駆け付けた救急隊員は、窓は開いていなかった、2人の体はかなり熱くなっていたと話しているそうです。1歳の男の子はその日に熱中症の疑いで、2歳の女の子は4日後に、それぞれ死亡したといいます。

「夏は車内に子どもを残すことは絶対にやめましょう」。JAF(日本自動車連盟)はこう訴え、「車内熱中症」に警鐘を鳴らしています。

JAFが過去に実施した検証テストでは、気温35度の炎天下で窓を閉め切って駐車した車内の暑さ指数は、エンジン停止から15分ほどで人体に危険なレベルに達したといいます。たとえ日陰に駐車したとしても、車内温度の差は約7度で、駐車場所に関わらず注意が必要だとしています。

また、2021年8月の1か月間、JAFが出動した「キー閉じこみ」の救援のうち、99件で子どもペットが車内に取り残されていたとのこと。危険と判断し、直ちにドアガラスを割るなどしたケースも9件あったそうです。

親が放置に気づかない?

この「キー閉じこみ」状態に至るきっかけも恐ろしいものがあります。JAFによると、たとえば車内の「子どもに鍵を持たせていたら、ロックボタンを押してしまった」「ペット(犬)が前足でドアのロックボタンを踏んでしまった」といったことから、ドアが開けられなくなったケースがあるのだそう。

また、親がクルマに乗せた子どもの存在に気付かず、車内に放置された子ども熱中症で命を落とす事例も、世界中で起こっています。

アメリカの非営利団体キッズアンドカーズKidsAndCars.org)によると、同国では年平均38人の子どもが車内熱中症で死亡しており、その当事者となった親のうち、子どもの存在を「知っていて放置した」と答えているのは13%である一方、「知らずに放置した」と答えている親は56%に上ったそうです。

キッズアンドカーズは、後部座席の子どもが寝ているなど、何かのはずみで親がその存在を忘れてしまうようなことは、誰にでも起こり得るとしています。

ちなみに、前出のJAFが行った検証テストでは、35度の炎天下で4時間駐車した車内の温度は、最も高かったクルマで57度、サンシェードや窓開けなどの対策をしていたクルマでも平均40度を記録したそうです。

炎天下の駐車場のイメージ(画像:写真AC)。