スマホ・スマートフォン・携帯電話・女性・美女

スペイン政府の夏のキャンペーン広告で、体の写真を編集されたうえに無断で使用されたと憤る女性たちが複数名乗り出た。

「締め切りに追われていた」と話す製作者と政府が起こした一連の騒動が、『BBC』や『Daily Mail Online』などの海外メディアで報じられている。


■多様な女性が夏を楽しむ広告

スペインの平等省が、すべての女性に対し、どんな体でも自信を持ってビーチに行くことを後押しする内容の広告を打ち出した。広告には「夏は私たちのものでもある」というスローガンとともに、体型や肌の色が異なる5人の女性が水着姿で海を楽しんでいる様子が描かれている。

「夏は露出が多くなるので体型に気を遣うべき」と提唱するジムやエステサロンのポスターとは対照的なこのキャンペーンは、当初多くの女性から賞賛を持って迎えられた。


関連記事:YouTube視聴中、約6割が「イラッとしている」こと これは仕方がない…?

■「自分の写真が無断使用された」

しかしながら、ロンドン出身のプラスサイズモデルであるニョメさんが「広告に自分の写真が無断で使用されている」と名乗り出たことで、事態は一変した。

使用された写真は、プロのカメラマンに撮影されたものではなく、ニョメさんがInstagramに投稿したもので、金色のビキニを着せるという編集も加えられていたという。

■義足削除し別人をつなぎ合わせ…

続いて、ロンドン在住のシアンさんも、Instagramに投稿した写真が無断で広告に使用されていると報告した。今度は水着の編集だけではなく、義足の足までもが削除されていたという。

シアンさんはInstagramのストーリーズで「今感じている怒りをどう表現したらいいかわからない」と激しい憤りを示した。

さらにはイギリス人写真家のアミさんも、自身が撮影した写真が編集を加えて使用されていると訴えた。アミさんは過去に、両方の乳房を切除した女性と、片方だけ切除した女性をモデルに撮影。スペイン政府の広告では、前者の顔と後者の体が編集でつなぎ合わせて使用されていたという。


■「締め切りに追われた」と製作者

この報道を見た人々は、「スペインの女性として、本当にこの政府を恥ずかしく思う」「間違いなく史上最悪の平等キャンペーン」「どんな体も自信を持とうと言っておいて、義足を削除するなんて」と、スペイン政府や広告に対する怒りをあらわにしている。

広告を作成したアーティストは「締め切りに追われていた」と弁解するも、「作品の報酬を分配する」と話し、謝罪した。スペイン政府からはなんの説明もなされておらず、問題の広告を発表した平等省のツイッターの投稿は、現在削除されている。

・合わせて読みたい→生田斗真、キンプリのアルバムを宣伝するも… 「背後の看板」に注目集まる

(文/Sirabee 編集部・広江おと

スペイン政府広告にモデルからクレーム続出 許可なしで顔と体をつなぎ合わせ…