ジオラマを情感豊かに動画で表現するには、視点を少しずつ移動させるスライド撮影が有効です。とはいえ、移動撮影用のスライダーは結構なお値段がするため、スマホで気軽に使うようなものではありません。

 しかし、ちょっとしたアイデアで、身近なものが代わりになってくれるんです。100円ショップで売っている注射器型のスポイトを使ったジオラマのスライド撮影法がTwitterで紹介されました。

【その他の画像・さらに詳しい元の記事はこちら】

 このアイデアを披露してくれたB作さんは、Bトレインショーティーを活用してコンパクトレイアウト作品を主に作っているジオラマ作家。もちろん、作品の撮影も動画を含めて楽しんでいます。

 カメラを移動させる撮影機材にはドーリーやスライダーなどがありますが、基本的にはレールや台車を使ってカメラを移動させる構造。もとより工作が好きなB作さんにしてみれば、材料を買ってきて自作することも容易ですが、これらの機材が必要な機会は多くなく、作るには至らなかったとのこと。

 わざわざ作るまでもないけれど、必要な時に代用できるものがあれば便利です。カメラをじわじわ動かしながら撮影する良い方法はないか……と考えていたんだそう。

 「じわっと動かすために油圧ダンパーのようなものがないか?という思いつきから始まり、油圧は大掛かりなので水圧?空気圧?という連想で注射器に思い至りました」

 さっそく100円ショップで注射器型のスポイトを調達し、スマホピストンを押し込むようにして撮影してみることに。すると……狙い通り、押し込む時の抵抗がちょうど良く、一定のゆっくりした速度で動いてくれました。

 「思いついた時点でこれはいけるに違いないと感じていたのですが、実際やってみると予想以上にスムーズな映像が撮れました。高価な専用機材を買わなくて良かったと思いました」

 B作さんはこれ以外にも、ガムテープの芯2つに角材を載せた「流し撮り」機材のアイデアを披露しています。これも「ふと目の前にあったガムテープの芯を見た時、ピンとひらめき試してみた」ら、目論見通りの結果を得られたんだとか。

 身近なものを撮影機材に転用する秘訣について「これといった決め手はないのですが、しいて言えば決め手が見つかるまであきらめずに考え続けたことでしょうか(笑)」とB作さん。ずっと考えていると、普段なら見逃してしまうきっかけを掴めるのかもしれませんね。

 もちろん、本格的な撮影機材と比較すると、色々な改良点があるのも事実。「平面にスマホを置いて撮るなら特に工夫はいりませんが、スライドさせる時のガイドレール的なものがあれば様々な撮影ポジションに対応できると思っています」と改善点に言及しています。

 「しかしながら、引き出しからサッとガムテープや注射器を取り出して5秒でセッティングできるところが、この『貧乏スライダー』の醍醐味でもあります。本気の工作をしてガチガチに長い棒を装備してしまい、収納にかさばる……などと本末転倒なことにならないよう、ゆるくライトに楽しみたいと思っています」

 ちょっとしたアイデア次第で、高価な機材と同じような結果が得られる、というのは覚えておくといいかも。100円ショップは色々な可能性を見せてくれますね。

<記事化協力>
B作さん(@Btoretsukuru

(咲村珠樹)

これはナイスアイデア 100均「注射器型スポイト」でジオラマのスライド撮影